ボローニャの次は、バーリのことを書きます。
初バーリは、'04年のクルーズで立ち寄った時のこと。
ここから、アルベロベッロへのオプショナルツアーがあったのですが、クルーズの後で行く予定があったので、それはパスして自力でちょこっとだけ街に出たのでした。

当時バーリは治安の悪いまちという印象で、ガイドブックには、体格の良い警察官を増やし、白バイで街を巡回し、犯罪が減ってきているというようなことが書いてありました。
金目のものを持たないで歩くには大丈夫だろうとイプさんと二人ででかけたのです。
そのクルーズにはもっと友人たちが同行していましたが、クルーズ部分だけ一緒でその後の行動は別なので、彼らはアルベロベッロのオプショナルツアーに行ったのです。

その時の写真は、今と違う保存方法をとっていたため、今は見られません。
2枚だけ以前掲載したものがありました。
これがその体格の良い警察官。

頼もしい感じですよね。
この時は、本当に2時間ほど散歩をしただけでした。
サン・二コラ聖堂が見どころだとガイドブックにあったのでちょっとだけ見ました。

その後、’13年12月～’14年1月の旅行で1泊しただけなのですが、このときはそれなりの観光をしました。
上のサン・二コラ聖堂も、’04年の時とは全然違う目で見ることができました。
冬の午後に行ったので、傾いた日が白壁に映えています。

10年近く経って改めてみるとこういうものを美しいと思えるぐらいに成長していました。







ちょっと街角写真も。



今日はこのぐらいで。
ぼちぼち、ゆるゆると書いていきたいと思います。

今載せているのは’13年12月に訪れた時のものなのですが、このときに一番心に残っているのは、ランチをいただいたお店です。

せっかくバーリに初宿泊だったので、美味しいものを食べたいと思っていました。
昼なので、先日写真を載せたフォカッチャを1枚、軽めでも美味しいものをと心に決めていたのに、休み…
宿から近くて美味しい店を検索したら出てきた結構人気のあるお店に行ってみることに。

庶民的な、キロメートルゼロの地元食材使用の店です。
１０分ほど歩いて、到着。
早めに行ったのですが、ほとんど予約で埋まっているようで
一瞬どうしようかと思ったけど、一人ですと言ったら入れてもらえました。


魚介コースを選び、デッラカーサのヴィーノを１本。
お店の名前と同じ名前です。（お店で作らせているのでしょう）


お通しのブルスケッタとフォカッチャ。

タラッリとパン。
タラッリは、2種類。白いのはヴィーノ・ビアンコ、茶色いのはヴィーノ・ロッソを使うのだそうで。
サクサクしてとっても美味しいタラッリでした。

前菜その１は、マルティーナフランカのカポ･コッロ（コッパ）とどこだかのサラミ、ストラッチャテッラ（ブッラータの中に入っているもの）とリコッタ。

どれもほっぺが落ちるぐらい美味しいのだけど、驚いたのは下にある野菜（フィノッキオ、ニンジン、キュウリ）の美味しさ！
甘くて、歯ざわりもよくて、大きさも適度。最高でした。
そしてなんと、このカポコッロをどかすと、下にはモッツァレッラを結んだようなものが！

前菜その２は、パイのカップの中に海老、烏賊、蛸と野菜を和えたものが入っています。

レモンを外すとこんなです。

前菜その３は、チコリア（南イタリアでよく見る葉菜）のスフォルマート、
トマトと焼きズッキーニ添え。

このトマトも味が濃いし、ズッキーニも激ウマ。
ここまでの３皿の前菜、どれもしっかり量があり、
本当に美味しくて、これでおしまいと言われても結構満足。

でも、これからがプリモなのです。
パスタは、包み焼きで出てきました。

開けてみました。

おっきいフジッリに、海老と貝とトマトの味がしみていて、うんま～。
緑の野菜はチコリア。黒オリーブも入っていました。

セコンドは、串焼き。
串から外して供されました。
大きな赤海老２尾、小ぶりの蛸１パイ、奥に小ぶりの甲烏賊１杯。
焼き野菜添え。

もうお腹パンパンなのに、完食できたのは、素材が新鮮で美味しかったから。

とどめにドルチェも。

一口パイの中身は全部カスタードクリームでした。

このお店、お料理というか、使っている食材がとても美味しかったのですが、印象に残っているのはそのせいだけではありません。
食べ終わる頃にとなりの部屋の方から歌が聞こえてきたのです。
行ってみると、馴染みの客らしい人たちの１人がピアノを演奏し、
１人がギターを弾いて歌っているのでした。
伸びやかで素敵な歌声でした。

次は、ギターを置いて、ピアノ演奏に合わせての歌。
カラフルなワインピースの女性ではなく
ピアノの右側に座っている黒いセーターの女性です。

美味しかったし、ボリュームもあったし、店の人は感じがいいし、おまけの歌も聞けたし、これで〆て５０€。
ローマやミラノやフィレンツェではあり得ないお値段です。

今度バーリで食事をすることがあったら、またこのお店に行きたいと思っています。
まだちゃんと元気に営業しているでしょうか。
早くコロナ禍が収束しますように。

バーリのサン・二コラ聖堂の内部です。


地下のクリプタが印象的でした。

来ている人たちの信仰心の厚さに触れた感じで。

祈りたいこと、救われたいことがあるのだろうなあ、と感じたのでした。
不信心者の私が近づいてはいけないような。

どこにも信心深い人、そうでもない人がいるのでしょうが、南の人たちの方がストレートに表現しているような気がします。