「ノムさんぼやく「パワーブレーキが利いとる」」
楽天は５番・フェルナンデスと６番・山崎武が、ともに４打数無安打でブレーキになった。
八回は１点差に迫りなお無死一、三塁で、フェルナンデスが浅い右飛、山崎武が三ゴロ併殺打に倒れた。
簡単に打ち上げたフェルナンデスに「深い守備位置を見ていないのか。内野ゴロで同点なのに…」と野村監督。
「パワーブレーキが利いとる」と独特のいい回しで淡泊な打撃を批判した。
（サンケイスポーツ）

「清原、代打登場も試合後は無言」
清原は１点リードの八回先頭で代打登場。
ＰＬ学園高の後輩、朝井から今季３個目の四球を選び、後藤のダメ押し打につなげた。
今季限りでの現役引退を改めて表明した１８日以降、初の打席だったが、試合後は無言。
大石監督は「清原の四球が効いた。チャンスメークしてくれた」と笑顔だった。
（サンケイスポーツ）

「オリックス小松、１０勝「キター」　新人王へ前進」
勝利インタビューには、１０勝目を挙げた小松があがった。
２けた勝利の感想を聞かれ、小声で「そうですね……」。
その後だ。
「２けた勝利がキター！」。
お笑い芸人のネタをまねた、パフォーマンスで球場をドッと沸かせた。

試合前には信じられないことが起きた。
ブルペンで投球中に鼻血が出た。
自身初の２けた勝利がかかった一戦。
しかも、勝てば勝ち越しが決まる１１連戦の最後。
緊張感はいつにも増していたが、「これでリラックスできた」。
平常心でマウンドに向かった。

２点リードで迎えた４回には、マウンドでほえた。
無死一塁の場面で、ここから一発のある外国人選手との勝負に迫られた。
だが、リック、セギノールを内野飛に打ち取り、フェルナンデスには１４０キロのシュートで空振り三振に仕留めた。
「おっしゃー」。
結局、７回２失点。
役目をしっかりと果たした。

プロ１年目の昨季と比べ、シュートの切れが増した。
さらにスローカーブで打者を翻弄（ほんろう）する投球術も身につけた。
思い切りのよさも先発転向で生きた。
チームの日本人投手では０１年の加藤伸一（１１勝）、小倉恒（１０勝）以来の２けた到達となった。

昨季はわずか８試合の出場にとどまり、今季も新人王の権利がある。
それでも小松は「新人王よりも、プレーオフ進出を視野にいれてやっている」。
自身の栄冠より、チームの勝利。
そんな右腕が投手陣を引っ張っている。
（朝日新聞）