オリックスは３０日、昨年米独立リーグなどでプレーしたエリック・ヤング投手を沖縄・宮古島キャンプでテストすると発表した。
同投手は３１歳の右腕。
０２、０３年に大リーグ、フィリーズで計１０試合に登板して２勝０敗の成績を残している。

昨年、巨人を自由契約になったジェレミー・パウエル投手（３１）の獲得を巡り、オリックスとソフトバンクの両球団が獲得を発表した問題について、パ・リーグは３０日、東京・銀座の連盟事務所で両球団幹部から事情聴取を行った。

その結果、双方が保有している統一契約書はともに有効とし、パウエルが二重契約状態にあると判断。
「双方から支配下登録申請がされても、受けられない」として、それぞれが善後策を検討し、速やかに報告するよう求めた。

事情聴取では、小池唯夫会長や、元弁護士の井上智治理事長（楽天オーナー代行）らが、両者の統一契約書を確認した。
契約書は、ソフトバンクが原本、オリックスはファクスで送られたものだが、連盟側は、コピーでも本人のサインがあれば法的に有効と判断。
両球団の交渉経過など、手続きにも問題はないとした。
しかし、「判断をするには時期が早い」（小池会長）として、結論を出すには至らなかった。
現時点では、連盟側からパウエル側に連絡を取ることもないとした。

聴取後、オリックスの中村勝広球団本部長は「両球団とも歩み寄る感じではない。あす球団で協議するが、長引かせない方がいい。ただ、すがるところは連盟。どう裁いてくれるのか」とリーグの判断に期待した。
一方、ソフトバンクの角田雅司球団代表は「今までの経緯を説明した。正規の交渉をして普通の契約をした。（二重契約と判断され）びっくりしている。（二重契約は）ないと思って締結した」と話した。

（読売新聞）

ソフトバンクは29日、昨季まで巨人に在籍していたジェレミー・パウエル投手（31）＝196センチ、104キロ、右投げ右打ち＝との契約が合意に達し、正式契約を交わしたと発表した。
しかし、既に獲得を発表していたオリックスがパ・リーグに異議申し立てをしたため、30日にリーグ側が両球団幹部を事情聴取することになった。

二重契約と取られかねない事態に、パの村田繁事務局長は「大変な問題になると予想されるので、解決に向けてやっていこう、ということ」と話した。

オリックスの獲得発表を知りながら、パウエルと交渉を持ったソフトバンクの竹内孝規球団最高執行責任者（ＣＯＯ）は調査した結果、まだ自由契約選手だったとした上で「（ソフトバンクは）統一契約書への署名、押印を済ませている。日本で正式に支配下選手登録するためには、統一契約書（のサイン）が唯一無二」と説明した。

パウエルは2001年に近鉄に入団し、02年は17勝を挙げ、最多勝などのタイトルを獲得。
日本では通算７年間プレーし、67勝（59敗）を挙げている。〔共同〕

(日本経済新聞)

ソフトバンクの竹内孝規球団常務取締役は、オリックスが既にパウエルの獲得を発表していたことは認識していた。
「しかし、報道をうのみにせず、目と耳で確認するのは当然のこと」とし、「獲得できるか調査していた中で契約合意にいき着いた」と説明した。
オリックスは１１日に「獲得」を表明した後、出来高などを含めた契約作業の詰めは進まなかったという。
その間に、パウエルの代理人はソフトバンクとの交渉に応じたことになる。
竹内常務は「交渉の席に着くかは相手が決めること。着くのなら、問題があっても先方がクリアするはず」と球団側に問題はないとの考えを示した。
球団が選手と契約する場合、署名された統一契約書を所属リーグに送付し、契約承認番号を得て初めて作業が完了する。
ある関係者は「一般的に先に獲得を発表することが多いが、オリックスは婚約発表の後に婚姻届を出せなかったケースかもしれない」と例えた。
交渉がまとまりかけていた選手に他球団が接近した道義的問題が残る一方、混乱を招く原因をつくったパウエル側の代理人の考えを確認することも必要だろう。
(時事通信)

ソフトバンクは２９日、昨季まで巨人でプレーしたジェレミー・パウエル投手（３１）と正式契約を交わしたと発表した。
パウエルについては、すでに今月１１日、オリックスが契約合意を発表している。
ソフトバンクの竹内孝規・常務執行役員は、既にパウエル側と正式に統一契約書を交わしたことを明らかにした。

オリックスはパウエルの背番号を「５０」に決め、正式契約はメディカルチェックを終えてから交わす予定だったとしている。

野球協約によると、プロ野球選手契約は、締結した球団が、所属連盟会長に統一契約書を提出し、選手契約の承認を申請しなければならない。
連盟会長が選手契約を承認して、その選手が球団の支配下選手になったことを公示して、コミッショナーへ通告する。
支配下選手の公示手続きが完了したとき、選手契約の効力が発生する。
２９日午後１時現在、パウエル投手に関する公示はない。

（読売新聞）

プロ野球・オリックスは二月一日のキャンプインを前にした二十八日、神戸市中央区の生田神社で必勝を祈願した。
昨季は成績が振るわず、三年ぶりの最下位に沈んだ。
巻き返しを期すテリー・コリンズ監督らが神妙な面持ちで臨んだ。

コリンズ監督のほか、中村勝広球団本部長、北川博敏選手会長、村松有人同副会長らら十三人が出席。
厳かな雰囲気の中、キャンプの無事と今季の躍進を祈った。

昨年は球団幹部のみで参拝しており、コリンズ監督にとっては初めての体験。
日本式の必勝祈願に戸惑った表情を見せながらも頭を下げ、「チーム全体の健康をお願いした」と話していた。
(神戸新聞)

復帰に向けて、左ひざのリハビリを懸命に続ける清原和博選手は二軍のキャンプ地である高知でキャンプ初日からトレーニングを行うことになった。
今日（1月28日）午前、スカイマークスタジアムでテリー・コリンズ監督と同席という形で記者会見が行われ、明らかにしたもの。

コリンズ監督は「体のことは本人が一番わかっているはず。自分のペースで万全の状態にするのが大切だ。一軍キャンプに参加すると、他の選手と競い合う形になってオーバーペースになりかねないから・・。まずは、高知でスタートするのがベストだと思う。そして一軍が高知に入る18日に回復具合をチェックしながら、復帰へのステップについて本人と相談したい」と清原選手の二軍キャンプ参加の理由を説明した。

これを受けて清原選手は、「ハワイではまず走れる体作りに重点を置いてきました。バットスイングとティー打撃も行いました。ただ、試合に出られる状態を100とすると、今はまだ、40から50くらいでしょうか。ただ、今年はチームの勝つことに対する意識の強さが高く、その中に怪我をしている自分が入ることによってそのムードを壊したくないし、僕自身もペースを乱してしまうことになりますから・・。まずは高知でしっかりトレーニングに励みたい」と、ハワイ焼けの精悍な顔で語った。
また、去年のキャンプ初日に、ひとり違ったジャージを着用してコリンズ監督に叱責を受けた経験から、「今年は、間違わないように注意したいです。それが、キャンプインに向けての目標です！」とジョークも飛び出すなど表情も明るい。

「キヨはチームにとって必要な戦力。ラインアップに彼の名前があるのとないのでは大違い！」と締めくくったコリンズ監督。
「痛みや腫れはなくならないと思う。しかし、そこを乗り越えなければ先には進めない」。
不退転の決意を持って、清原選手は西武時代のキャンプで慣れ親しんだ高知から復帰への第一歩を踏み出してゆく！

【オリックス・バファローズ（１軍）】
＜日程・場所＞
宮古島（宮古島市民球場）２月１日（金）〜２月１７日（日）
高　知（高知市東部球場）２月１９日（火）〜２月２８日（木）
※休日：２月６日（水）、１２日（火）、１８日（月）
＜メンバー＞
○投　手：デイビー、川越、岸田、加藤（大）、平野、香月、金子、山本、ユウキ、康介、小松、小林、高木、本柳、大久保、鴨志田、宮本、菊地原、光原、吉野、中山、近藤、吉川
○捕　手：前田、日高、辻、鈴木
○内野手：森山、木元、阿部、大引、北川、後藤、塩崎、一輝、牧田
○外野手：村松、濱中、迎、下山、小瀬、古木、坂口、岡田、由田

【サーパス（２軍）】
＜日程・場所＞
高　知（高知市東部球場）２月１日（金）〜２月１８日（月）
高　知（高知市営球場）２月１９日（火）〜２月２８日（木）
※休日：２月６日（水）、１２日（火）、１８日（月）
＜メンバー＞
○投　手：清水、山口、延江、梅村、山崎、仁藤、梶本
○捕　手：伊藤、横山、土井
○内野手：清原、柴田、裕次郎、長田、田中
○外野手：丹羽、平下、相川、吉良

オリックスのトム・デイビー投手（３４）が２ケタ勝利を誓った。
２７日、米デトロイト発の航空機で関西空港に降り立ち、今季の目標について「今年はもうちょっと勝ちたい（昨季８勝）。自分としてはもちろん１０勝」と話した。

条件はそろった。まずカブレラの加入で打線が厚みを増した。
「対戦しなくていいのが１番うれしい。ラロッカ、ローズ、カブレラがそろえば、歩かせて他の打者と勝負は難しいんで、得点能力は高くなる」と分析。
さらにブラウン新投手コーチが加わり、英語でのコミュニケーションも取りやすい。

パウエルも復帰し、身長２メートル級の助っ人右腕２人が先発ローテーションの柱として期待される。
「ＪＰ（パウエル）は日本でいい成績を残してきたし、あとは若い岸田、中山ら潜在能力の高い投手も多いし、自分たちが勝っていけば、いい結果になる」と、低迷脱出に自信をのぞかせた。

(なにわＷＥＢ)

プロ３年目の右腕が静かに燃えている。
「僕の成績がチームの勝敗を左右する。今年はやらなきゃいけない年なんです」。
言葉にはエースの自覚がにじむ。見据えるのは初の開幕投手だ。

新人年は７勝（１１敗）、昨季はチーム最多タイの８勝（１３敗）をマーク。
負け数も増やしたが、投球回は２年連続で１７０イニングを超えた。
それだけに、「やれるという自信はある。あとは結果だけ。白星と黒星を逆転し、最低でも２けた勝利はしたい」。

前向きな思いで、年始から体を動かした。
本格始動した母校の京産大では、短距離走などで下半身を鍛えたほか、今年は特に柔軟性を重視する。
「股関節を柔らかくすれば投球時にタメがつくれ、腕を遅れて出すことができる」。
ダルビッシュ（日）らの投球を見て気付いた。
下半身の粘りを生かした新たな投球フォームを模索中だ。

名前から「寿」の一文字を選び、グラブに縫い込んだ。
「チームも自分もおめでたい１年になれば……」。
今季にかける思いは、誰よりも強い。

(朝日新聞)