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  • from: Felixさん

    2006年08月07日 21時03分42秒

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    河内敏光(bjリーグコミッショナー)「アリーナはエンターテインメント空間!」

    ** 昨年11月に開幕したbjリーグは、大阪エヴェッサの優勝で最初のシーズンの幕を閉じました。今日は河内さんにbjリーグの現在、そして未来をお伺いしたい。まず、開幕シーズンを終えての率直なご感想を聞かせてください。
    河内: 4月30日、有明コロシアムで行ったプレーオフ決勝の大阪-新潟戦では、7600人のお客さんが入りました。国内のバスケットの試合としては最高の観客動員数でした。シーズンを通しての課題はいろいろ残りましたが、最後は良い終わり方ができましたね。

    ** 7600人とはすごいですね。オリンピックの国内予選でもそこまでいかないでしょう。シーズンを通しての観客動員数という面では、計25万人と目標の40万人には達しませんでした。その要因はどこにあるのでしょうか?
    河内: 自分たちで解決できる部分とそうでない部分がある。もっともっと地域に密着して地元の人たちや子どもたちと近い関係をつくっていかなければいけない、という反省はもちろんあります。ただ、それと同時に、公共の体育館を借りることで生じる自治体との関係が難しかったですね。バレーボールもハンドボールも、良いアリーナでやりたい気持ちは同じですから、どこも同じ場所、時間帯で使いたいわけです。一番良い時間帯で試合のスケジュールを決めることが難しかった。これが厳しかったですね。やはりもっともっと、我々のブランド価値を上げていかないと…。

    ** なかなか良い時間に会場を借りることができなかった、と。そのほかにはいかがでしょう?
    河内: 開幕当初は、リーグにもそれぞれのチームにも「バスケットボールをやっている子どもたちを中心に集客したい」というイメージがありました。しかし、バスケットをやっている子どもたちは、bjリーグの試合がある休日は、自分たちの練習や試合とかで忙しいんですね。なかなか観に来られないわけです。そこで、リーグ途中でしたが区切りがいい1月からはターゲットを少し変えたんです。もちろんバスケットをやっている子どもたちに来てもらいたい気持ちは変わりませんが、バスケットをやっていない人にも興味を持ってもらおう、会場に足を運んでもらおう、と。

    ** なるほど、マーケティングが重要なんですね。
    河内: 我々は体育館のエンターテインメントを提供する立場にある。ただ、バスケットボールの試合を観に来て、どっちが勝った、負けたというだけじゃなくて、試合以外にも楽しんでもらえるようなしくみづくりが大事。リーグやそれぞれのチームもいろいろ工夫しています。例えば、試合の合間に、地元の人に歌を歌ってもらう。そうすると、その友達が応援しに来てくれますよね。リーグの終盤には、バスケットをやったことがない人が観客の7割くらいに達するチームもありました。

    ** NBAでも、試合の合間のエンターテインメントが楽しいですもんね。実業団のリーグは、会社員やバスケットをやっている人たちが主体ですよね。閉じられたサークルというイメージがあります。そこはやはり変えていかなければいけないと?
    河内: 変えていかないといけないですね。今までのアマチュアリーグだと、バスケットをやっている人、会社の人、その家族や知り合い…そういった人たちを動員しようとしてきた。我々のイメージも当初はそうでした。でもターゲットを変えて、観客の層が違ってきていますね。

    ** サッカーのJリーグも同じことが言えますね。浦和レッズのサポーターの中に、Jリーグができる前の三菱以来のファンだという人はそう多くはないはずです。
    河内: Jリーグ開幕当時はルールもよくわからなかったような地元の人たちが、試合を観に行くうちにだんだんサポーターになっていった、というパターンも多いと思いますね。

    ** bjリーグも「地域密着」を掲げているように、Jリーグの理念に近い。ただ、Jリーグの理念というのは、世界中のスポーツの理念でもあるわけです。日本の場合、今までは学校スポーツ、企業スポーツが主体でやってきたけど、その限界が見えてきた。企業スポーツは、その企業の広告・宣伝のためにやっているわけですから、業績が悪くなるとスパッと切られてしまう。河内さんご自身の経験で、新しいモデルをつくらなければいけないと思ったと思います。企業スポーツだという発想から抜け切れない人もバスケットボール界には多いのでしょう?
    河内: バスケットに限らず財団法人のいろいろなスポーツ協会の上の方たちというのは、学校の先生を経験された方も多いですから、特にそう言えると思います。学校スポーツ、企業スポーツ…その発想から抜けられない人はまだまだ多いですよ。

     インドアスポーツならではの魅力

    ** アウトドアのプロスポーツといえば、野球とサッカーが代表的ですが、私はインドアでも1つは絶対に成功すると思っているんですよ。その中で、今一番近いのがbjリーグじゃないでしょうか。インドアスポーツならではの魅力、良い意味での密室性がありますよね。例えば、プレー中、シューズの音が「キュッキュッ」と響く。アウトドアスポーツにはない魅力だと思います。
    河内: インドアでは、「音楽」と「光」が魅力につながると思っているんです。今おっしゃった「キュッキュッ」という音も、僕は一つの音楽だと捉えているんです。選手のプレーを、ファンは非常に近いところから観ることができる。飛び散る汗も見える。臨場感が違います。これは我々のメリットといえると思います。

    ** 音楽と光がキーワードになるわけですね。インドアでは、演出もやりやすいのでは?
    河内: やりやすいですね。もう一つ、良い面としてあげられるのは、雨や風に左右されることがない。試合日が変更になるとことがあまりないのはインドアの強みですね。

    ** NBAのコートは見やすいし音響設備もいい。ただ、日本の場合、まだまだ学校体育の延長線上で使っているイメージがあります。そのあたりは改善されてきたのでしょうか?
    河内: 改善されてきてはいますが、まだまだ課題は多いですね。我々には自前のホームコートがなく、行政の体育館をお借りしています。行政の体育館はプレーする人たちのもので、観る人のことはあまり考えられていないんです。まず、フロアでは「飲み食いをしてはダメだ」と言われる(笑)

    ** 自治体施設はそういうことになるのでしょうね。
    河内: 僕はアリーナスポーツがメジャーにならない一つの大きな要因はここにあると思うんです。我々は試合にお金を出して来てくれるお客さんたちにエンターテインメント空間を提供して楽しんでもらいたい。そこに、体育館を管理している行政の人たちが来て「土足禁止だから靴を脱げ」と言う。こんな矛盾はありませんよね。そこから我々は変えていこう、と。今は、bjリーグで使う6つの体育館のうち、半分くらいは下にシートを敷いて、飲み食いしてもOKになりました。

    ** スポーツを観にいくときの楽しみでもありますよね。やっぱり、ビールやコーラを飲みながら観たいものです。
    河内: 子どもたちだって、大きな声を出して喉がかわいたらジュースが飲みたくなるのは当たり前のことです。アメリカのエンターテインメントを参考にしているんですが、お客さん1人あたり、2000円を使ってもらうイメージでいるんですね。チケット代500円を払って来てもらって、食べ物、飲み物、グッズなどで帰るまでに1500円を使ってもらう。僕はこれがアリーナスポーツの一つのビジネスモデルなのかな、と思っているんです。

    ** エンターテインメントの空間なのに、先ほど言われたような飲み食いができないところでは、売り上げにも当然、影響する。そこを改善していかないといけないですね。
    河内: ビールを売ったりグッズなどいろんなものを売るのは、地元の人たちにやってもらう。飲み食いすれば必ずゴミが出る。それを地元のゴミの業者さんにお願いする。そうすることで、地域の経済にも還元できるんじゃないかなと。地域に根ざしてやっていくことで得られる経済効果も期待できるのかなと思います。

    (後編に続く)


    河内敏光(かわち・としみつ)
    1954年、東京都生まれ。三井生命で約10年間選手として活躍の後、全日本チームの監督を務める。2000年「新潟アルビレックス」を結成、(株)新潟スポーツプロモーションの社長に就任。04年コミッショナーとしてbjリーグを立ち上げ、現在に至る。

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