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  • from: Felixさん

    2007年01月09日 21時58分04秒

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    挑戦:波多野 和也

    5年前、ちょうど今世紀に入ったその年、21歳以下の選手が出場する世界選手権が日本で開催された。
    まさに世界の強豪国が集結した大会で、日本代表も現在アメリカで活躍中の田臥勇太選手をはじめ、そうそうたる顔ぶれをそろえた。
    その中の最年少組の1人として、線が細い大学1年生が抜擢された。
    波多野和也、愛称「J」である。
    洗練されている先輩たちのプレイに引っ張られながらガムシャラにボールに飛びつく。
    日の丸を胸に戦った当時の初々しさが、昨シーズンのbjリーグ、プレイオフで再現されたのだ。
    大阪エヴェッサにタイトルをもたらし、「J」を全国に轟かせたのである。


    ★カルチャーショック
    ジェームズ・カズヤ・ラモス・ハタノ。
    日本人の父、ブラジル人の母を持つジェームズは、ブラジル北部の町・ベレンで生まれ育った。
    こちらに向けていた目を遠くに持っていき、当時を懐かしむ。
    「ずっとジェームズと呼ばれていました。あと覚えているのは自然がいっぱいあって、川で泳いだり木に登って遊んでいたことぐらい。周りはみんなサッカー。テレビをつけてもいつもサッ力ー。かえってやる気になりませんでした」
    その後、父親の仕事の関係で9歳の時に日本にやって来た彼は、カルチャーショックに見舞われる。
    「何を話しているか分からないし、何より困ったのが学校の給食でした。ブラジルで食べていたものがなくて、よく泣いていたものです」
    それでも友達を1人、2人と増やしていくにしたがって、少しずつ日本に慣れていった。
    そして中学入学と同時に「何となく楽しそうだから」と、バスケ部に入る。
    衝動的なその決断が自身にいくつもの試練を与えることになるとは……。

    ★ガムシャラに走る
    華やかにプレイするはずが、なぜか体育館の外を走らされていた。
    苦笑を浮かべて振り返る。
    「1.5リットルのペットボトルに砂を入れて、それを両手に持って校庭を20周走らされました。その後は筋トレ。バスケ部やめたかったです」
    それでも何とか踏みとどまる。
    バスケットボールを一緒に始めた仲問も必死の顔で耐えていたからだ。
    「みんなで頑張ろう」という空気に自身の体も流された。
    学校でボールを使えない。
    そこで近隣の小学校のコートや公民館などを利用してバスケットボールの楽しさを知っていくのだった。
    「頑張った分、最後の大会で負けた時は涙が出てきた。自分たちはもう少しできたのではないかと」
    彼はそうして、日本での自分の居場所を探しあてたのである。

    ★21歳以下日本代表に
    進学先に選んだ静岡学園高校は、当時強いチームではなかった。
    ジェームズの頭文字を取って「J」と、仲間から呼ばれるようになったのもこの頃からである。
    「チームは弱いのに練習がきつい。5人でコート全体を走る練習で、シュートをミスするとやり直し。ミスするとどんどん回数が増えていくのです。だから、ビクビクしてシュートをまた外す。延々と練習が続き、本当にきつかったです」
    神奈川県に住む親元を離れて、新たな生活環境に慣れるのも大変だった。
    だが、一つの結果がすべての苦しみを一掃した。
    2年生の時に、チームがインターハイ(全国大会)初出場を遂げたのだ。
    「高校の監督が僕を変えました」
    3年生として臨んだ翌年の大会では、チームはベスト8。
    自身、全選手中最高の得点アベレージを残し、「超高校級」と評された。
    そうして、21歳以下の日本代表に。
    「その年齢の日本代表があるなんて知らなかったし、自分が選ばれることに対しても実感がわきませんでした。ただ、貴重な経験をさせていただいたと思っています」

    ★連覇を目指して
    日本代表として、そして昨シーズン初代王者の原動力として発揮されたのがリバウンドカだ。
    相手のシュートミスを力強く自分のボールにし、自分たちのシュートミスを帳消しにする。
    リバウンドを制するものが試合を制すると言われるくらい、大事なプレイである。
    「誰でもリバウンドは取れると思います。みんな飛び込まないだけ。たとえ取れなくても飛ぶんです」
    こともなげに言うが、疲労困憊の状態で飛び続けることほど大変なことはない。
    しかも、身長192センチのJがぶつかり合うのは、200センチ以上もあるムキムキとした外国人である。
    「体重は高校で72キロ、大学で82キロ。今年に入って85キロから92キロになって今は95キロ。筋肉を落とさないようにして100キロくらいまでパワーアップしたい。チームが運覇するには、まだまだ足りない部分がたくさんありますから」
    幾多の苦難を乗り越えてきたJは、今なお、たくましく挑んでいる。

    (Free Bas.1月号掲載)

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