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  • from: Felixさん

    2007年08月03日 20時43分33秒

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    杉浦大介「NY摩天楼通信」

    NBAがレフェリーの八百長事件で激震
    NBAが未曾有のスキャンダルに揺れている。
    7月下旬、このリーグで過去13年間レフェリーを務めて来たティム・ドナヒューがスポーツ賭博に身を染めていたとNY地元紙が報道。
    しかもこの2年間は自らが裁いた試合にも金を賭け、得点操作を行なっていた。
    さらにドナヒューは、リーグ内の機密情報まで賭博組織に漏らしていたという。
    つまり、過去2年間のNBAの歴史は、1人の悪漢審判によって多少なりとも書き換えられていた可能性が高いのだ。
    バスケットボールの試合は特にレフェリーによって及ぼされる影響が莫大なだけに、この問題の持つ意味も大きい。
    突如降って湧いたショッキングなニュースに、昨今の全米は騒然。
    まさに前代未聞の「レフェリーによる八百長スキャンダル」は、真相が完全に解明されるまで今後しばらく米スポーツ界で尾を引いていきそうである。

    7月24日、マンハッタンのホテルでデビッド・スターンNBAコミッショナーが事情説明のための記者会見を行なった。
    会場の入り口ではNBAのギャンブルに対する厳しい姿勢を説明した冊子が配られ、その後、スターンは集まった記者たちを前に痛々しい釈明を繰り返した。
    「FBIによる捜査が続いている」
    「現時点ではドナヒューという1人の裏切り者による単独行動と考えられている」
    「過去のドナヒューのギャンブル歴は、リーグの人間に知られていなかった」
    など、この日に語られた中で特に目新しいトピックはなかった。
    しかし今後の調査の中で何か新しい事実が分かり次第、随時報告は行なわれるという。
    ステロイド問題などで常に玉虫色の見解をとり続けている感のあるMLBと違い、NBAの組織力にはある程度の信用はおける。
    これから徐々に、いままで隠されていた真実が明かされていくのではないだろうか。
    となるとあとはただ、「ドナヒューの単独犯行」という推測が真実であることを祈るのみである。
    現時点でもこれはすでにNBAの根底を揺さぶるような大ニュースであるが、しかしもしリーグ内に他にも絡んでいる人間がいるとしたら、その問題の深刻度は破滅的なレベルにまで到達する。
    一部で疑われたような「スター選手たちの加担」はまずあり得ないだろうとは思う。
    すでに億万長者の選手が金目当てに試合を投げるとは考え辛いし、かといって低年棒の脇役選手たちを巻き込んでも試合に及ぼす影響は小さい。
    だがその一方で、他のレフェリーが絡んでいる可能性はまだ完全には否定できない。
    これは個人的な推測だが、少なくともドナヒューがやっていたことを知っていて、黙認していたレフェリーがいたとしても不思議はないのではないか。
    「得点操作」という難しい行為を1人で行ない、周囲の身近な者たちにまったく気付かれないでいることは、非常に難しいようにも思えるからだ。
    もしも「他のレフェリーの加担」あるいは「見て見ぬ振り」が今後の捜査で証明されてしまった場合……考えただけで恐ろしい。
    その時にはNBAの信用度は地に落ち、騒ぎはリーグ&レフェリートップの責任問題にまで拡大してしまうだろう。

    また、例えドナヒュー1人の罪だったと実証されても、いずれにしても今後しばらくのNBAが難しい立場に置かれ続けることは間違いない。
    これから数年、このリーグ全体が色眼鏡で見られるだろう。
    「クリーンなイメージ」にこだわって来たスターンにとってはまさに痛恨の一撃。
    残されたレフェリーたちへの風当たりも当然強くなる。
    ゲーム中にミスコールがあれば「おまえも金貰っているのか?」などといったヤジが観客や選手から飛ぶことは避けられない。
    だが審判の権威がなくなれば、スポーツは成立しなくなる。
    だとすれば、レフェリー全体、ひいてはリーグ全体のオーソリティを保つために、スターンコミッショナーには来季開幕までに何らかの改革を起こす必要が生じてくるはずだ。
    「ESPN」のクリス・シェリダン記者は「毎試合後にはレフェリーへの取材もメディアに許可する」といった提案を述べていた。
    それも良いだろうし、「リーグが保持しているレフェリーの成績表を定期的に公開する」「ランダムで嘘発見機での検査を義務づける」という案も飛び出して来ている。
    抜本的な姿勢を世間にみせていくことが、少しずつでも信用回復していく手段となるに違いない。

    と、ややとりとめもなく書いて来たが、今後この事件がどこに向かうのか、いつまでに解決するのか、現時点ではやや不透明である。
    とにかく「とんでもないことになったな」というのが正直な印象。
    とりあえずいまは、すべての真相が解明される日を待ちたい。
    「これはNBA最悪の事件と言える」
    苦悶の記者会見でスターン・コミッショナーはそう語った。
    今後にもしも何もかもが明らかになったら、今の「最悪」よりさらに酷い真実が見えて来てしまう可能性だってある。
    だが、起こってしまったことはもう変えられないし、本当のことを知らねば先には進めない。
    NBAの現在と未来は、これから数ヶ月の捜査、対応によって、さらに大きく揺れ動くことになりそうだ。

    杉浦 大介(すぎうら だいすけ)プロフィール
    1975年生、東京都出身。大学卒業と同時に渡米し、フリーライターに。体当たりの取材と「優しくわかりやすい文章」がモットー。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシング等を題材に執筆活動中。

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