2008年 06月 25日 11:45 JST
　＜日興コーディアル証券　シニアストラテジスト　河田剛氏＞


　２４日のダウ.DJIがザラ場で一時３月安値を割り込むなど米国株が下げ基調を強めていることが、日本株にも波及している。原油高を背景にインフレ懸念が強まっていることに加え、７月の米金融機関決算を前にした懸念もくすぶっており、ベアー・スターンズBSC.N問題などから大揺れとなった３月に続く陰の極になっている。

　原油高については、途上国が金融引き締め基調に入っていることに加え、米商品先物取引委員会（ＣＦＴＣ）などの米規制当局を中心にマーケット規制が強化される可能性もある。原油市況はバブルの最終局面特有の動きになっていることもあり、市場参加者は価格が下がるかもしれないというシナリオを無視はできない。米金融機関の決算にしても１─３月期よりは損失は少なくなるとみており、米国株がここからどんどん下がるとはみていない。米国株が落ち着けば、日本株も安定するだろう。

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