2009年 08月 27日 08:33 JST
　［東京　２７日　ロイター］　きょうの東京株式市場で日経平均は弱含みの展開が予想されている。前日の米市場では市場予想を上回る経済指標が発表されたものの、株価は高値警戒感から小幅高にとどまった。

　日経平均も前日に年初来高値を更新しいったんの達成感が出ており、国内総選挙などのイベントを前に選挙関連の材料株などに利益確定売りが先行しそうだと予想されている。ただ業績回復期待は強く流動性が潤沢な状況も続いており、短期筋の売りが出ても下値は限定的になりそうだという。

　日経平均の予想レンジは１万０５００円─１万０６５０円。

　７月の米新築１戸建て住宅販売や耐久財新規受注が予想以上に増加したものの、ダウは４．２３ドル高、Ｓ＆Ｐ５００は０．１２ポイント高にとどまった。Ｓ＆Ｐは３月安値から５２％回復しており、ある程度の景気や企業業績の回復は織り込み済みとなっていることから、好調な経済指標にも反応が鈍くなっている。

　東京市場でも日経平均は前日に年初来高値を更新しており「いったんの達成感から押されやすい。前日急上昇した学習塾など民主党政策関連株も国内総選挙を前に利益確定売りが出やすいだろう」（大和証券ＳＭＢＣ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏）との見方が出ている。

　ただ下値は限定的になりそうだとみられている。市場では「企業業績回復期待は強く、売り込みにくい。出口戦略に関しても雇用が厳しい中で金融緩和政策などの大転換は図れないだろう。流動性が潤沢な状況も今後も続くとみられ、短期筋の売りが出ても下値は限定的になりそうだ」（準大手証券ストラテジスト）との指摘が聞かれた。

　（ロイター日本語ニュース　伊賀　大記記者）

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11199220090826