９月30日（ブルームバーグ）：午後の東京株式相場は下落。欧州債務問題や金融決算への懸念から海外市場で金融株が下げた流れが波及し、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが２カ月ぶりに52週安値を更新するなど銀行株が安い。円高への警戒や日本の鉱工業生産の下振れも響き、幅広い業種が売られている。業績下方修正の任天堂は急落、ミツミ電機など関連株も値を崩す。

　　午後１時14分時点の日経平均株価は前日比122円79銭（1.3％）安の9436円59銭と、下げ幅が100円を超えてきた。ＴＯＰＩＸは12.95ポイント（1.5％）安の834.02。

　　午後の東証１部業種別33指数は、その他製品や鉱業、銀行、その他金融、電気・ガス、保険、海運、証券・商品先物取引の下落率が大きい。東証１部の値上がり銘柄数は237、値下がり1329。一方、昼休み中の東証立会外では約365億円のバスケット取引が成立した。

　　銀行株では、三菱ＵＦＪや三井住友フィナンシャルグループ、りそなホールディングスがともに52週安値を更新。ＴＯＰＩＸ銀行業指数は東証１部業種別下落率上位に並び、同指数を構成する83銘柄中、94％が下げている。

　　きのうの海外株市場では、欧州の多重債務国が財政赤字の縮小に苦戦するとの懸念が強まった。ブルームバーグの調査によると、スペインはムーディーズ・インベスターズ・サービスが付与する最上級格付けを失うリスクがあるほか、アイルランドはアングロ・アイリッシュ銀行の救済費用を30日に発表する。米国では、メレディス・ホイットニー氏が、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックス・グループの10－12年の通期利益予想を引き下げた。

更新日時: 2010/09/30 13:18 JST

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