2010年 11月 25日 07:34 JST
　［ニューヨーク　２４日　ロイター］　２４日の米株式相場は急反発。市場は、世界のさまざまな問題に対する懸念からいったん目を離し、年末商戦を控え消費動向の明るい兆しや、労働市場の改善に注目した。

　この日発表された新規失業保険週間申請件数は、季節調整済みで４０万７０００件と、金融危機が一段と悪化する前の２００８年７月１９日終了週以来の低水準となった。また１０月の個人消費支出は、前月比０．４％増と４カ月連続で増加し、米経済が自律回復に近づいていることを示唆した。

　経済指標が堅調な内容となったことで、年末商戦の皮切りとなる感謝祭翌日の「ブラックフライデー」（黒字の金曜日）を控え、消費セクターへの期待感が高まった。

　オンライン小売り大手アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)は５．４％高の１７７．２５ドルと過去最高値で終了。Ｓ＆Ｐ一般消費財セクターは２％上昇した。

　コザッド・アッセット・マネジメントのブライアント・エバンズ氏は「消費支出は継続的に改善しており、誰もが悪いと考えている失業も緩やかなペースながら、着実に改善している」と述べた。同氏は一般消費財セクターを「オーバーウエート」としている。

　ティファニー(TIF.N)も５．３％急伸。同社は市場予測を上回る好決算を発表したほか、年末商戦に関しても明るい見通しを示した。　

　ダウ工業株３０種は１５０．９１ドル（１．３７％）高の１万１１８７．２８ドル。

　ナスダック総合指数は４８．１７ポイント（１．９３％）高の２５４３．１２。

　Ｓ＆Ｐ総合５００種は１７．６２ポイント（１．４９％）高の１１９８．３５。

　航空株もしっかり。アメリカン航空の親会社ＡＭＲ(AMR.N)は８．１％急伸。航空株指数も３．７％高となった。

　この日発表された他の経済指標では、１０月の耐久財新規受注額（季節調整済み）は前月比３．３％減と予想外に減少し、２００９年１月以来の大幅な落ち込みとなったほか、１０月の新築１戸建て住宅販売戸数も、季節調整済みの年率換算で前月比８．１％減の２８万３０００戸と、予想外に減少した。

　一方、ロイター／ミシガン大学が調査した米消費者信頼感指数（確報値）は７１．６と、６月につけた７６．０以来の高水準をつけた。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18323420101124