2011年 10月 28日 04:37 JST

　［ロンドン　２７日　ロイター］　ロイター調査によると、欧州首脳会議で示されたギリシャ国債の５０％のヘアカット（債務元本減免）が債務安定化に十分かどうかをめぐって、エコノミストの間で意見が二分している。

　欧州首脳は２７日、ギリシャ国債について自発的に元本を５０％減免することで、民間債権者と合意した。

　調査では、エコノミスト４７人中２４人が５０％の減免は不十分と回答。残り２３人は十分と回答した。

　不十分としたエコノミストは、中間値で７０％の減免が必要と予想した。予想レンジは６０─９０％。

　ＪＰモルガンのエコノミスト、ニコラ・マイ氏は「５０％の減免は、間違いなく今後１０年程度で持続可能な水準への引き下げを可能にするレベルだが、状況は不安定で、マクロ経済に関するかなり楽観的見通しに依存している」と指摘した。

　また欧州中央銀行（ＥＣＢ）など公的機関が、対ギリシャ融資で損失を回避すると回答したエコノミストは４８人中２６人となった。

　欧州首脳はまた、欧州金融安定ファシリティー（ＥＦＳＦ）の実質的な支援能力をレバレッジにより１兆ユーロに拡大することで合意した。

　ＥＦＳＦの拡大規模については、４８人中２６人が依然として不十分と回答した。

　ＲＢＣはノートで「実際どのような枠組みで機能するのかを見極めるまで、投資家の支援が得られるかどうかを判断するのは難しい」と指摘した。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23865520111027