10月17日 11時10分

アメリカの大手金融機関シティグループは１６日、ＣＥＯ＝最高経営責任者らトップ２人が辞任したと発表し、突然の辞任の背景には、取締役会での対立があったのではないかという見方も出ています。

資産規模でアメリカ第３位の金融機関シティグループは１６日、パンディットＣＥＯ＝最高経営責任者と、ヘイブンズＣＯＯ＝最高執行責任者の２人が、そろって辞任したと発表しました。
後任のＣＥＯには、ヨーロッパなどの事業を統括してきたコーバット氏が就任するとしています。
今回ＣＥＯを辞任したパンディット氏は、５年前に、サブプライムローン関連の巨額損失を抱えて経営不振に陥っていたシティグループのトップに就任し当時、傘下に収めていた「日興コーディアル証券」を「三井住友フィナンシャルグループ」に売却するなど、経営の合理化を進め、大規模な人員削減に踏み切りました。
さらに、公的資金の投入も受けて金融危機を乗り切り、経営再建の立て役者だとされていました。
パンディット氏は辞任の理由について、「ここ数年の業績は改善しており経営のかじ取り役を交代するのは今だと判断した」とコメントしています。
ただ、市場ではトップ２人がこの時期に突然、辞任するのは異例だとして、背景に取締役会での対立があったのではないかという見方も出ています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121017/k10015800581000.html