以前勤めてた薬局の店長の話を、少しさせて下さい。
店長は事実上社長でしたが、社長と呼ばれるのが嫌いな、少し変わった人でした。
事務員は私含めて3人でしたが、一人辞めるので私はその補充要員でした。
採用されてから、一人辞めるまでは事務員の先輩方から仕事を教わってましたが、一人辞めてからは店長に教わるようになりました。
残った先輩と私は、シフトの関係で滅多に会えなくなかったからです。
さて、その後半年は、かなり厳しく指導されたので、帰宅後泣いた事もありました。
何度辞めようかとも思いましたが、仕事覚えるまでは辞めないと決めて、続けてみました。

店長はｵｼｬﾍﾞﾘが好きな人でした。仕事中患者さんがいないと、ずっと私に話し掛けてきて、正直ウザイなぁと思った事もしばしばありました。
そんな店長からは色んな話を聞くことが出来ました。
普通は聞けない経営者の悩みとか、考え方とか、お互いのプライベートな話までするようになりました。

採用されてから約8ヶ月後には、「どこの薬局行っても働けるレベルには、なったかな」と言われました。
店長と笑い話が出来るようになり、仕事も楽しくなりました。

これを読んだ皆さんには、店長は良い上司のイメージが有るかもしれませんが、私は、家族を最優先に考えて、採用されてから約2年後に薬局を辞めました。
薬局を辞めはしましたが、今でも店長とは普通に話が出来る関係です。

さて、裏話しますが、経営者的には、従業員は誰でもいいから長く勤務してほしいらしいです。
何故なら、募集とか面接とか手間を省きたいから。
だから、辞めようとする従業員を引き留めたり、励ましたりするのは、そう言う意味合いもあるそうです。

そして、これは店長の性格だと思いますが、親身になって私のプライベートな悩みを聞いてたのは、単なる興味と好奇心からだと言う事です。

勿論、私が薬局辞める時には、これらの話を店長から聞いてましたから。

どうでしたか？少し考え方変わりましたか？
私が言いたいのは、会社や職場が一生面倒を見てくれる訳じゃないし、経営者の考え方は従業員寄りではないと言う事です。

誤解が有るかもしれませんが、家族を最優先にして薬局を辞めたのであって、店長の経営者的考え方や性格の問題で辞めた訳ではありませんので、ご理解下さい。

店長の話が全てではないし、これはいわゆる私の体験談な訳ですが、こんな話もある、と頭の片隅に置いてもらえたら幸いです。

かなりの長文で、失礼しました。