俺の一番の思い出とゆうたら、あれわだいぶん前になる。ある人のボディーガードをやったことだ。

俺は朝吉みたいにわ強くわないが、あいだに立った人から紹介されて、その人のガードをやった。そんな有名人とかと違う。大臣とか社長とかと違う

俺ははじめわ頼まれて守ってやっただけやった。

そのうちその人がどんなええ人か、どんなすごい人か、わかつてきたんや

可哀相な生い立ちでな、そんで世の中のかわいそうな人らを一人でもようさん助けようとしてたで

俺が驚いたのは、その人、どんなどえらい身分の相手にでも、俺みたいなもんにでも、まったく同じ、丁寧な言葉、全く同じ態度やとゆうことや。そらええ人やつた。おれはうまれてはじめて自分の命たてにしてこの人守りたいと思うよになつたんや

その人お守ったことが俺の一番最高の自慢で思い出や