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  • from: Dr. スリップさん

    2019年11月22日 22時26分12秒

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    Le Salaire de la peur (恐怖の報酬) 1953年 フランス映画 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督作品

    ベネズエラを舞台に、危険なニトログリセリンを液体のまま運ぶ仕事を請け負った4人の男達ヲ描いたサスペンス映画。
    第6回カンヌ国際映画祭・グランプリ、第3回ベルリン国際映画祭・金熊賞

    ある日、500km先の油田で火事が起きた。石油会社は火を消し止めるためにニトログリセリンを500km先の現場までトラックで運ぶことに決めた。安全装置のないトラックでニトロを運ぶのは命がけである。そこで街の食い詰め者に2000ドルの報酬で運ばせることにした。選ばれたのは、マリオ(イブ・モンタン)を含めて4人。彼らは2台のトラックに分かれ、500km先の目的地に向かう。
    道中は洗濯板のような悪路、転回困難な狭路、落石などいろいろな障害が待ち受ける。マリオと組んだジョーは怖じ気づいてしまい、運転はマリオ任せにして、何かあるとすぐに逃げ出す。「何もしないで2000ドルか」となじるマリオに対して、ジョーは「この2000ドルは運転の報酬だけではない、恐怖に対する報酬でもあるのだ」と答える。
    彼らは500km先の油田に無事たどり着けるか? その後の運命は?
    1台は中途で爆発・四散してしまう。ジョーも泥沼に嵌まり込んだトラックを救う作業中に事故で死んでしまう。マリオ1人で何とか液体ニトロを届けることができ、ニトロの爆風で油田火災を鎮火できた。マリオは図らずも2000ドルの報酬を1人締めできた。マリオは有頂天になってアクセルも軽く帰途につくが、皮肉にも、ハンドル操作を誤って、崖からトラックもろとも転落してしまう。

    液体のニトログリセリンは振動させるだけで爆発してしまうので、でこぼこ道を行くトラックはほとんどスピードを出せない。この重苦しいスロー運転が全編を通じて描かれ、冷や汗をかきっぱなしのスリリングな映画だったのを覚えている。皮肉な結末は25年後にリメイクされたアメリカ映画にはなく、フランス映画とアメリカ映画の体質の違いを痛感した。

    ① ニトロの運搬を請け負った4人の男
    ② 液体のニトロを積んだトラック
    ③ クルーを組むマリオとジョー
    ④ 泥沼に嵌まり込んだトラックを救う作業中に事故死するジョー

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