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from: マスター次郎さん
2009/07/18 09:02:56
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ある男性のお客様からの話
俺んち、ペットショップなんだ。
昨日男の子が一人店に入ってきて、子犬を見てた。
最初はショーウィンドウの中の子犬を見て回ってたんだけど、しばらくして店の奥に1匹だけ足をひきずりながらあるいてる子犬がいるのに気づいたらしい。
「おじさん、あの子犬はどうしたの?」
って男の子が聞くから
「生まれつき足が悪くて、たぶん一生治らないって獣医さんに言われたんだよ。」
って教えてあげたんだ。
そしたら
「ぼく、この子犬がいい。この子犬をちょうだい!」
って言うんだよ。
「坊や、よしたほうがいいよ。もしどうしてもこの子犬がほしいって言うなら、ただであげるよ。どうせ売れないから。」
って言ったら、男の子は怒ったようににらみつけて言うんだ。
「ただでなんかいらないよ。おじさん、この犬のどこがほかの犬と違うのさ?ほかの犬と同じ値段で買うよ。時間がかかっても必ず払うから。」
「だって、この子犬は普通の犬みたいに走ったりジャンプしたりできないから、坊やと一緒に遊べないんだよ。」
そしたら、男の子は黙ってズボンのすそをまくり上げた。
その左足には、義足がはめられてたんだ。
男の子は優しい声で言ったよ。
「きっとこの犬は、自分の気持ちがわかってくれる友だちがほしいと思うんだ。」
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