🌟四季のある我が日本。
移り住んで、もう四十年にもなる、この土地の四季は取り分け明確で、かつその移ろいがとても感動的です。
　どの季節が、というよりも、一つの季節から次の季節への端境期、「シーズン・グラデーション」とでもいうような、緩やかな変化の頃が好きなのです。

🌟象徴的なのは、長い雪の季節が、ようやく終わりを迎えて、陽の光が少しづつ力を取り戻し始め、雪解け水の流れる音がし出す、冬から春へのバトンタッチのあたり。
　あるいは、ちょうど今頃の、猛暑がいつの間にか鳴りをひそめ、気が付いたら陽の角度が緩やかになったかなと感じる数日。

🌟楚々と吹きゆく風の中、赤トンボと道連れに、秋の気配が漂うあたり。
　心の奥には、気ぜわしく冬支度を急かすささやきが聴こえていても、もう少しだけ、この心地よい秋を感じさせてくれよ、という弱気の抵抗を試みたい、ここ一週間ほどのマッタリ陽気が最高かも。