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  • from: jun_zoさん

    2006年04月06日 23時41分23秒

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    続き〜。

    >hiyokko bidai さん

     続きを書きました〜。以下、最初のところは前回と重複しています。
    >途中からご覧の方は、よくわからないかもしれませんが、「絵画で、なぜ女性が豊かな体形に表現されるのか」という一文の続きです。時間がなくて精査できないので、誤りが多いと思います。お気づきの点、どしどしお寄せいただけると助かります。

    (以下、つづき)

     ミケランジェロの描く女性は、男性的と言ってよいほどのたくましさがある。逆に言えば、女性的なふくよかさにいささか欠ける。ティツィアーノのダナエの表現は、女性の男性にはない柔らかさを描き、官能的な表現に満ちている。
     ダナエの物語。これは、父親に幽閉されたダナエのもとにユピテルが黄金の雨となって降り注ぎ、交わるという話だ。ダナエがユピテルの訪問を恐れていたのか、待ち焦がれていたのか…。描写に画家の解釈が入るところだ。

     いずれにせよ、ルネサンス期以降、19世紀中ごろまで、ヨーロッパでは歴史画がもっとも優れた絵画表現とされ、その中で特に女性をどう描くかが重要な課題となる。時代の頂点をめざす野心的な画家にとって、女性をどう描くかは、技量と才能の見せ所となる。
     「絵画で、なぜ女性が豊かな体形に表現されるのか」という疑問には、以上述べてきたような経緯がある。ルネサンス期以降の女性の裸体表現については、後ほどレンブラントについて触れてみたいが、その前にどうしても見逃せないもう一つの動きがある。

     冒頭述べたように、事情はそう簡単ではない。というのも、ルネサンス期からマニエリスム(技巧主義)の時代に入り、さらにバロック(ゆがんだ真珠)時代へと続くなかで、扇情的な官能的な女性表現ばかりが評価されたわけではないからだ。
     キリスト教という宗教を軸とした絵画の展開において見逃せないのが、宗教改革だ。この宗教改革の大きなうねりの中で、カラヴァジョが登場する。
     (以降、続く)

     カラヴァジョは1571年に生まれ、1610年に熱病が原因で亡くなっている。殺人罪でローマ政府に追われ、逃亡生活を送りながら次々に名作を生み出す。画家、バリオーネを中傷した罪で投獄されたり、マルタ騎士団に入団したり波乱万丈の38年間の人生だった。
     その作品は、光と影の強いコントラストで構成されたものが多い。素描がほとんど残されていないことから、キャンバスに直接描いていったと考えられている。モデルにカンデラの光を当て、明暗の効果を描写したともいわれている。
     それまでのマニエリスムの画家と大きく違う点は、徹底した写実主義だ。聖書に出てくる奇跡の場面をただ理想的に描くのではなく、その聖なる舞台に当時の庶民の姿を描き入れている。一説によれば、娼婦をモデルにしたり、墓場から死体を掘り出してモデルにしたりしたという。
     カラヴァジョは、反宗教改革派に軸足を置いた画家だった。当時、宗教改革の激しい流れに対抗するため、対抗宗教改革派は、教会に民衆をつなぎとめるために聖書の内容をそれまで以上に説得力のあるかたちで提示していく必要に迫られた。そんな中、カラヴァジョの絵画は、多くの人々にとって聖書の世界がいかにも自分たちの身近にあるように実感させる力を持っていた。
     聖書に出てくる奇跡や聖者の殉教の場面などを中心に描いたカラヴァジョの作品に登場する女性には、ティツィアーノのような官能的な要素はほとんどない。聖母や聖女にしても、豊満な肉体を強調するような表現にはなっていない。

     カラヴァジョの表現手法は、カラヴァッジェスキと呼ばれる画家たちに受け継がれていったが、カラヴァジョも含めて風俗画家とみなされ、必ずしも高い評価を受けたわけではなかった。
     しかし、時代が下り研究が進むに連れ、その影響がドイツ・フランドル地方、フランス、スペインにまで及んでいるようすがしだいに明らかになっていった。近年、カラヴァジョ研究が大変盛んになっているそうで、これからまだまだ新しい事実が発見されるものとみられている。

     さて、次回からもう一度、「豊かな体形」に話をもどそう。イタリアからオランダへ…。北方のヴァザーリと呼ばれた野心家ファン・マンデルとその流れを汲むレンブラントへと話題を続けたい。

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