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  • from: orimasa2007さん

    2010年05月13日 10時02分52秒

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    日本周遊紀行(91)六ヶ所村 「高速増殖炉」

    .


     日本周遊紀行(91)六ヶ所村 「高速増殖炉」 



    六ヶ所村の核燃料サイクル施設(Google地図写真より)


    前回の続きで、『高速増殖炉』について・・、

    一方で、大量に存在する燃えないウラン238を、燃えるプルトニウム239に効率よく変換することで、消費した以上の燃料を生み出すことができるという。 
    この時、ウラン238が中性子を吸収することによりプルトニウム239が生成され、そのプルトニウム239自体も核分裂する。
    これを「増殖」といい、増殖によりウラン資源を有効利用できるとされる。


    中性子の中に、エネルギー値の高い「高速中性子」というのがあり、これを利用してプルトニウムを更に「増殖」させることから、この原子炉を「高速増殖炉」と呼んでいる。  
    燃やした燃料よりも多くのプルトニウムが炉内で生成される。 つまり発電しながらん燃料が増えてゆくわけである。
    この高速増殖炉を使うことによって、プルトニウムを利用しない場合に比べ、ウラン資源の利用効率が100倍以上と飛躍的に向上するともいわれる。 
    ウランを輸入に頼っている日本にとっては貴重な「国産燃料」が獲得でき、将来のエネルギー政策の本命と位置づけられている。 

    しかし、問題があるらしい・・、

    普通の原子炉(軽水炉)に比べて費用も高くつく上に、非常に危険で技術的にも難しく、実験・開発中の原子炉でも事故や故障が相次ぎ、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、先進諸国もすべて開発をあきらめたという。



    現在、福井県敦賀市で試運転中の『もんじゅ』と云われる原子炉がある。

    ウランの混合酸化物燃料を燃やす過程で、燃料のプルトニウムが生成され増殖する。
    この原子炉は今だ研究開発の段階であるが平成3年4月・福井県敦賀市に完成し、同6年4月に初臨界を迎えたという。 『もんじゅ』は、水と激しく反応する「ナトリウム」を冷却材に使用している。

    この炉が平成7年12月8日、試験運転中に冷却管の温度計のサヤが折れて約640kgのナトリウムが漏れ、火災が発生するという大事故を発生させた。 
    この時、開発事業団の事故隠しや対応の遅れなど不透明性さが社会的批判を浴び、そのため現在は操業中止になっている。(近々、試験操業を開始するらしい) 

    因みに『もんじゅ』の命名は、仏教の文殊菩薩に由来する。



    ところで、この高速増殖炉で使用、抽出されるプルトニウム(Pu239)は次のような性質をもつ。 

    ● もともと自然には存在せず、本来は核爆弾をつくるために原子炉から抽出した物質(長崎型のプルトニウム核爆弾)である。 
    ● Pu自体超猛毒の性質をもつ。 
    ● 核分裂の反応速度が速いため原子炉の冷却用に特殊な材料(液体ナトリウム)を使用する。
    ● 製造過程から発生する高濃度の放射性廃棄物が発生する。
    等々・・、

    管理上非常に厳しい面があり、それらが世界の主要国でも敬遠され、国内でも問題が提起されている所以である。



    放射性廃棄物」について・・、

    原子力発電所などから出る廃棄物のうち、原子炉関係の放射性物質を扱っている区域から出る廃棄物を「放射性廃棄物」といい、これには厳重な管理が必要である。 
    特にPu等を扱う再処理工場から出る使用済燃料廃液のことを「高レベル放射性廃棄物」といい、強い放射線や熱を出す。 
    したがって一般的処理方法として、耐久性・耐熱性が高く、安全性に優れた処理をしなければならない。

    過去には、海底深度の深い海溝などに、ドラム缶に詰めた放射性廃棄物を船上から投棄した国もあったようだが、日本では、地震や火山噴火等に耐える強固な施設でなくてはならず、地下水にも汚染がないよう地下300mの箇所に多重バリアを用いて処理する手法が提示されている。

    特に問題となる高レベル放射性廃棄物については、ドイツでは既に高深度の地下の岩塩層や廃鉱跡地に埋設処理することで具体的な対策を検討中であるらしい。 
    従って、これら廃棄物を処理する行政地域の場所の選定が大変である。
    現時点で国内では候補地の目途すら立たない状況で、現在も各地域において処理場を模索中であるとのこと。



    現在、電気エネルギーの主な材料は化石燃料だが、全エネルギーの3割は原子力発電が担っていると言われる。 
    火力発電に使われる化石燃料も原子力発電に使われるウラン燃料も、今のペースで使い続けると、将来の枯渇が心配される。 

    しかし、再処理工場や高速増殖炉でプルトニウムを利用することにより、ウラン資源は利用年数が数世紀以上に伸び、これにより原子力による発電が長期にわたって可能となるという。
    この国の施策にのっとって原子燃料の再処理工場を、この地「六ヶ所村」が村民あげて受け入れ・・?、原子力行政に前向きに努めている事に対して敬意を表したいのである。


    六ヶ所村は古くは倉内村、平沼村、鷹架村、尾駮村、出戸村、泊村の6つの村があり、明治22年にこれら6つの村を統一して、その名のとおりの「六ヶ所村」となった。
    気候は、年間を通して比較的冷涼で特に夏季においては、いわゆる「ヤマセ」が太平洋側から吹くことが多く、そのため避暑地としては最適な村ともいわれる。
    この六ヶ所村は、今や原子力発電の政策の担い手として、国内はもとより世界からも注目される村となった。
    又、六ヶ所村は他に核融合実験風力発電など三つのエネルギー施策を行っているという、エネルギーの村なのである。

    次回は、三沢



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