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  • from: orimasa2007さん

    2010年05月27日 09時17分03秒

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    日本周遊紀行(101)陸前高田 「松原と啄木」

    .


     日本周遊紀行(101)陸前高田 「松原と啄木」 




    陸前高田・「高田松原」 


    石川啄木の「一握の砂」・・、

    国道.45にはリアス海岸の小さな半島を越えるたびに、いくつもの大小の峠を越えるようになる。
    大船渡の細長い町並みを抜けると広田半島(末崎半島)・・?の付け根に当たる山地を行くようになる。 
    この通岡峠は、その中でも比較的大きめの峠であろう。 標高はわずかに170mであるが海から一気に登るので、そのわりに道は急坂で険しい。
    峠からは遠くに海を臨むことができ、すぐ南に神奈川県民としては懐かしい「箱根山」というのが聳えていて、三陸を代表するような松の緑も秀麗で目を潤す。


    この通岡峠を境に「陸前高田」に入る。
    峠直下では「三陸自動車道」のトンネルが掘削中のようでもある。 
    国道45のドライブで、そろそろ一息入れたいと思っていた時に「道の駅・高田松原」が現れた。 
    ゆっくり休憩しながら案内板を見ると、このすぐ裏手に名勝「高田松原」があった。 
    小雨模様の薄暗い様気も今はすっかり晴上がっているし、上機嫌で脚を延ばしてみた。



    三陸の海岸は、リアス海岸で断崖絶壁ばかりかと思われているが、実は平坦美景な砂浜も多少はある。 
    中でも有名なのが、ここ「高田松原」であろう。
    こちらも三陸を代表する景勝地で、約2km続く弓形の砂浜は、背後には樹齢300年を超える数万本の赤松や黒松が続いている。 日本百景にも数えられる白砂青松の浜はさすがであった。 
    「高田松原」は、往時の江戸初期の頃は、ただの砂浜や湿地帯であったらしい。 気仙川から運ばれた土砂が、広田湾の沿岸流によって堆積され、これが高潮の時や風によって「飛び砂」となり、地域の人々は難渋していたという。 
    だがその後、この荒涼とした高田の浜は、人為的に改良されたのであった。


    高田松原は江戸初期(1667年)菅野杢之助(かんのもくのすけ)翁が仙台藩の許しを得、地元民の力をかりて「松」を植栽したのが始まりで、三代にわたり植えられ保護されてきたという。 
    更に、享保年間(1716〜1736)には、松坂新右衛門翁が植栽を続け、ここに、現在にいたる松原の原型が誕生したとされる。 
    しかし、昭和35年のチリ地震津波では、200メートルにわたって砂浜が流失してしまったというが・・!。
    高田松原は、自然にできたものではなく、数百年の永年にわたり、人の手により作られ保護されてきたものであった。


    地元・盛岡出身の歌人・「石川啄木」は折に触れてこの地を訪れ、高田松原や広田半島などの自然に浸り、時を忘れ、その美しい風景に感動して多くの歌や句に詠んでいる。

    砂浜を漫ろ(そぞろ)歩きしながら、啄木の歌を思い出した。

     「東海の 小島の磯の 白砂に 
             われ泣きぬれて 蟹にハサマル
    」と、駄洒落る。



    石川啄木は「一握の砂」の詩集の冒頭に・・、

    『函館なる郁雨・宮崎大四郎君(啄木に対し変わらぬ敬慕の情を抱き、物資両面にわたって援助を惜しまなかった歌人・宮崎大四郎:郁雨・いくう)。 同国の友、文学士花明・金田一京助君(アイヌに造詣のある言語学者)に、この集を両君に捧ぐ。 予はすでに予のすべてを両君の前に示しつくしたるものの如し。 従つて両君はここに歌はれたる歌の一、一につきて最も多く知るの人なるを信ずればなり。 明治四十一年夏以後の作一千余首中より五百五十一首を抜きてこの集に収む。・・「秋風のこころよさに」は明治四十一年秋の紀念なり・・』とある。 


    表題の『一握の砂』の内、砂に纏わる歌集を集めてみた。

    『我を愛する歌』 より・・

     『 東海の 小島の磯の 白砂に 
              われ泣きぬれて 蟹とたはむる 』 

     『 砂山の 砂に腹這ひ 初恋の 
              いたみを遠く おもひ出づる日 』

      『 大という 字を百あまり 砂に書き 
              死ぬことをやめて 帰り来れり 』

      『 頬につたふ なみだのごはず 一握の 
                 砂を示しし 人を忘れず< 』 啄木は、東京朝日新聞の朝日歌壇の選者になったのを機会に、更に歌人として精進したいと考え、従来、「一行」で発表した短歌を「三行書き」に改め、新作を加えて551首の『一握の砂』という題で明治43年に刊行している。 
    望郷と漂泊の天才詩人として知られる石川啄木は、僅か26年の生涯ながら「歌は私の悲しい玩具である」、 「歌を作るのは不幸な日だ」と告白しながら、「一生に二度とは帰って来ない命の時の一秒」をいとおしみ、消え去る刹那の感動を見事に表現しているという。 

    啄木は、岩手県玉山村(盛岡市北東の村、2006年:平成18年1月10日に、盛岡市に編入合併されて消滅した。)生まれ、1902年、盛岡中学を自主退学して上京し与謝野鉄幹・晶子夫妻を訪ねている。
    病気で帰郷の後、 故郷での代用教員、北海道での新聞記者生活のなどを経て、1910年「一握の砂」を発表、出版している。
    1912年肺結核のため東京で26歳の若さで永眠する。 第二歌集「悲しき玩具」は死後出版されたものという。

    ただ、石川啄木が、この地「高田松原」の砂浜に、腹這いしたかどうかは、定かでない。


    陸前高田市街地の北部、大船渡線で一駅の地区に「竹駒」という地区がある。 あの演歌歌手「千昌夫」の出身地である。
    彼は高校2年のとき、修学旅行で上京した際、作曲家・遠藤実氏の門をたたき、「北国の春」を歌ったのは周知である。 
    北国の春は1977年発売、最終的に 300 万枚を売上げたという超ヒット曲で、今では日本以外のアジア各国でも大ヒットし、中国では、現在でも最も有名な日本の楽曲の一つとされている。

    寒い北風の中、氷点下の冬を過ごす北国に住む人にとって春の到来を告げる南風は待ち遠しい。 
    「北国の春」は、千昌夫の故郷、出身地である陸前高田の竹駒地区を連想させるが、実際は、この歌を作詞した「いで・はく」は信州・南牧村の出身で、故郷の野辺山周辺をイメージして作詞したといわれる。

    余計だが、カラオケ好きの小生にとって「北国の春」は、良く唄う歌ではあるが、それ以前にヒットした「星影のワルツ」が強烈に印象に残っている歌なのである。
    私事ながら、東京へ転勤になって一人寂しい暮らしが始まった時でもあり、その孤独感を癒してくれた或る女性とのつかの間の「愛」を育んできたが、とある事情で露と消えてしまった時期でもあった。 
    この時に大ヒットしていたのが「星影のワルツ」であり、巷では厭でもこの曲が流れていて耳に入る。 
    まるで悲壮感漂う小生の心境を謳いあげているような錯覚さえしたもんであり、この曲だけは歌好きの小生でも、今も歌うことが出来ないのである。


    星影のワルツ』 曲:遠藤実(昭和43年)

    別れることは つらいけど
    仕方がないんだ 君のため
    別れに星影の ワルツをうたおう
    冷たい心じゃ ないんだよ
    冷たい心じゃ ないんだよ
    今でも好きだ 死ぬ程に


    次回は、「気仙沼」


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