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from: 花散里さん

2020年01月22日 10時36分41秒

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リッポン本 「話題の人物編」

リッポン本には、スケオタ達に名前をよく知られたコーチや選手とのエピソードも語られている。全体からすると量的には、そんなに多くはないのだが、スケオタツイ

リッポン本には、スケオタ達に名前をよく知られたコーチや選手とのエピソードも語られている。全体からすると量的には、そんなに多くはないのだが、スケオタツイ界隈では、その部分だけが話題になったりもしている。
本を読んだ人の個人的感想だけを漏れ聞いて、その前後に想像を膨らませて、誤解している人もいるかも?
なので前後含めて訳してみたいと思います。

今訳し始めてますが、のろのろペースで(;^_^A
区切りの良いところまで訳し終わり次第貼り付けていきますね
(*^-^*)

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from: 花散里さん

2020年02月25日 09時19分50秒

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P60の3行目~P61no15行目

 完璧に練習に熱中している時の方がはるかに多かったんだけど、同時に、時には馬鹿をやる十代らしい楽しい時間もあった。

 一度僕達全員で独立記念日の週末にコネチカットに行ったことがあった。なぜなら僕達が練習しているリンクが祝日で閉まっていて、コネチカットでは、どうやら愛国心などもっていなかったのかな、そこはオープンしていたからだ。
 
短期滞在していたロシア人スケーターが22歳だったので、僕達は彼を説得してスミノフアイス(酎ハイカクテル)を3ケース買いに行かせた。22歳の年長のロシア男子に未成年のガキどもの為にアルコールを買わせるのを思い付くのは容易い。彼は酒だけじゃなくて、いくつかの花火をもってきた。僕達7人くらいで、リンクの駐車場に座って、スミノフアイスを呑み、花火をして遊んだんだ。
 
これほどまでに胸がドキドキしたことはなかった、それがスミノフアイスのせいだとは思わない。僕には妄想癖があってね、僕たちが捕まるか、または体を壊してしまうか、またはその両方だと考えていたんだ。それでも、僕のお気に入りの思い出の1つだ。あの時、こう思ったんだ。「僕は成長してまるで大人になったみたいだ」って。
 
ハッケンサックにいた時、一緒にスケートしている仲間のうちで、僕だけが唯一人のアイルランド系白人のカソリックで、そんなことは初めてだったよ。なぜなら、ニコライがトレーニングしているアメリカ人選手は僕だけで、他のスケーターは皆余所の国からやってきた選手だったからだ。彼らはいつも旅行していた。そんな環境にいるので、僕はいろいろな意味でより広い世界を知ることができた。そのことには感謝している。これは僕が小さな街出身のお子様から実社会の人になれた時だった。

 US Figure Skating の誰もがそんな風に思っているわけではなかった。中には、ニコライの行動が物議を醸し過ぎていると感じている者もいた。USFSの誰かが、ある大会で僕に言ったんだ。「ニコライの指導が、あなたのためにうまくいっているのはうれしいが、彼とは距離を保つようにしなさい」と。

僕はどうしたかったんだろう?他の誰かの処へ行って、最終的に、立派なスケーターになる?僕は、自分のこれまでのキャリアよりもずっと上達しているのに、危険をおかすことはできないって風に感じていた。生徒がニコライから離れていこうとすれば、彼は、奴らは愚かで自分が何をしたいのか分かってないんだって言っていた。

 僕が他のスケーターとニコライから離れることについて話題にしていた時、何人かは、ニコライは尊敬されスケート界に強いコネがあるので、彼がジャッジに僕達を駄目な選手だと話して、僕達の点数はさんざんなものになるだろうと恐れていた。彼が何かそのようなことをしているのを見た者は誰もいないが、僕達の中にはそんな恐れがあったんだよ。

 僕が、ただひたすらにニコライの注意をひきたかったのは、どんなに上手くスケートをしても、いつも自分が彼にとっては一番価値のない生徒のように感じていたからだ。彼は、殆どの時間、アイスダンスカップルと、他には大輔と安藤美姫という有名な世界チャンピオンの2人の生徒だけをトレーニングしていた。僕の為に時間をさく必要が彼にはないんだと感じていたので、ぼくにはその価値があると証明する為には、本当に何でもした。

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from: 花散里さん

2020年02月25日 09時27分30秒

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P61の16行目~P62の下から9行目

僕の態度が変わったのはある日の練習でニコライが僕にこう言った時だ。大輔を教えるのに飽きたから他の日本人スケーターをみると。

「大輔と彼を取り換えちゃう気?」現世界選手権メダリストを放り出すつもりなのかと疑って、僕はニコライに聞いた。
「そうさ。俺はうんざりした。彼は自分でやりたがっている。なんでかんでも。自分でやってみるがいいさ。俺は他の誰かをみる」
僕は考えた。「もしニコライが大輔を去らせるのなら、次は僕かもしれない。彼はいつでも僕と誰かを取り換えることができるんだから」

 今なら、コーチは自分のためだけでなく、アスリートのためにも、できるだけ優秀な生徒を名簿に詰め込む必要があることを理解できる。
それは、アスリートに、あまり楽をさせ過ぎず、常に頑張る必要があることを分からせる為だ。
文字通り、毎日のコンテストに勝つためにトレーニングをしているのでなければ、本当の意味でそれほど上達はしない。
一部の選手はそのプレッシャーに耐えられなくなるかもしれないが、優れた競争相手はそれに対処できる。

 僕の問題は、あまり練習したくないというようなことではなく、むしろもっとハードに練習したいってことだった。 ニコライは頻繁に日本にいたので、彼は僕をあまりトレーニングしてくれなかった。 大輔に対する彼のコメントは、僕に自分が何の注目も得ていないと思わせ、ドアから出て行きたくさせた。 皮肉なことにHPキャンプでのAlanis Morissetteのパフォーマンスと同じだった。

(この章の最初に、オリンピックセンターでの強化キャンプに参加した時、同じチームメイトの先輩に、バレーボール選手でいっぱいのテーブルの所に行って歌うように囃されたので、アダムくんがカフェテリアの中で突如パフォーマンスを披露したというエピソードが語られていて。その時、アダムくんが歌ったのがアラニス・モリセットの「アイロニック(皮肉)」であった。)

 僕はニコライに言った。「僕がオリンピックに行きたいのなら、あなたの助けが必要なのに、あなたは僕に手を貸してくれない」と、オリンピックまであと1年だった。「問題ない。君には時間がある」と彼は言ったが、僕には時間があるとは思えなかったし、彼のコメントは、僕にとても無理だと感じさせた。僕は直ぐにもオリンピックに行かねばと自分にプレッシャーをかけていた。

(僕は最終的にオリンピックにいくんだとは思えなかった。ただそれには10年かかるんだけどね)

 しまいには、僕はここを去る必要があると思った。ニコライはもう僕に決して振付をしてくれないだろう。彼は僕に、僕は充分に優秀で、自分自身でそれが出来ると思うと言ったんだ。でも、僕は19歳だったんだよ。その資格を与えられたようには感じられなかったよ。

 僕はニコライに電話したことを覚えている。彼が日本にいる時で、彼にこう言ったんだ。あなたが僕の為に充分な時間をかけてくれているとは感じられないから他のコーチと一緒にやっていきたいと。彼がなんて言ったか決して忘れないだろう。
「君は自分が何をしているのかわかってない。この電話を後悔するよ」そして電話は切れた。

僕は自分が正しいことをしていると感じていたが、同時にもしかして僕は間違いを犯してしまったのではとも感じていた。彼はジャッジ達に僕に悪い点を与えるように言うつもりだろうか?彼は他のコーチ達に僕と一緒にやっていくべきじゃないというつもりだろうか?その時点ではそれは問題なかった。彼は多分そんなことはしないだろうと分かっていたし、自分の経験から彼を信頼すべきでないと感じる他の理由があったんだ。

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