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  • from: あきらめてんさん

    2019/06/20 13:42:21

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    老後の椅子取りゲーム①

    朝のコーヒーを飲みながら和田信二郎は言った。
    「今さあ、国会でも議論になっている老後の生活資金だけれども、実際のところ、我が家には、いくらの貯えがあるのだ。」
    「いくらあるんだといわれても、貯金なんて全然ないわよ。あんたから貰う生活費では足らないから、私がパートに行って、補っているんじゃない。貯金なんてできるわけないでしょう。それより、一度、あんたに聞きたかったのは、あなたは貯金を、いくらもっているのよ。それを聞いておかないと、安心して歳をとれないわ。」
    「俺は全然ないよ。月に1回、釣りに行って、付き合いで飲みに行く程度の余裕しかないよ。俺が死ねば、保険で三千万入るだろう。ローンの残金が半分くらいだから、これに退職金を加算すれば、あんまり深く考えなくても、何とかなるだろう。」
    「なに呑気なことをいっているのよ。じゃあんた、いつ死ぬつもり。そう簡単に死ねないわよ。九十歳、百歳が普通になってくるから、年金以外の収入がない場合、毎月の生活費が足らなくなるから、不足分の合計が二千とか三千万円いると言われているのじゃないの。もうちょっと、真剣に勉強してよ。いつ潰れるか分からない会社に勤めていて、退職金が貰えなかったら、どうするのよ。あんたって、頭悪いね。馬鹿じゃない。」
    「おい。馬鹿とはなんだ。おれはな。お前が相当なヘソクリを溜め込んでいると思っているのだが、その金額を教えろよ。」
    「何をいっているのさ。そんなものあるわけないじゃない。夢でも見ているの。」
    妻の佐和子は腰を上げて、パートへ行く準備を始めた。夫には愛想をつかしている。いくら言っても、この男からは何も出てこないという結論に達していた。

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