新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

ペンカット

ペンカット>掲示板

公開 メンバー数:1人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: あきらめてんさん

    2019年11月22日 17時13分12秒

    icon

    老後の椅子取りゲーム㉕

    佐和子の実家である小森家の相続に和田信二郎はお呼びでない。小森家の相続に関しては無関係でしかない。また、何がしかの金額を遺産相続として佐和子が受け取ったとしても、相続金の一部を信二郎が、自分にも分け前をよこせと言えない。相続というのは限定的な血族という係留の世界での出来事でしかない。関係のないものにとっては、まったく無縁だ。
     それよりもと、信二郎は不動産屋から受け取った売買金の半分を佐和子に分配した後、自分の取り分を証券会社に全額送金していたが、具体的にどの銘柄に投資するかは何も決めていなかった。ただ、証券会社の担当者から頻繁に、この会社は半導体素材の面で有望ですよとか、AIのプログラミングのノウハウで国際的に認められているから今が投資のチャンスですよと薦められる会社名はいくつかあった。
     けれども、食指を動かすほどの関心が信二郎に湧いてこなかった。信二郎は投資コンサルタントセミナーで出会った森山新平のことを考えていた。新規上場企業を育てることによって一気に収益を確保するという夢のような企画に信二郎の興味が移ろうとしていたからだ。こんな信二郎の心の揺れを察知したのか、悪魔の偶然なのか、佐和子がパートで出ている日、信二郎は駅前の商店街で昼食をする気になった。どの店に行こうかとバスを降りて、駅前のバスターミナルで立っていると、偶然に信二郎は森山新平と出会ったのである。
    「和田さんじゃないですか。お元気そうですね。その後、どうです。投資の方はもうかっていますか。」
     甲高いが親しみのある、ゆっくりした口調で森山新平は声をかけてきた。

    • コメントする

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • 拍手する

      サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件