もう５０数年前、私の子供の頃は、文化の尺度は家庭の電動モーターの数と言われていました。


　冷蔵庫、洗濯機、私の家には井戸からの揚水ポンプ、テープレコーダーがありました。
　その後は時計でしょう。各家庭に柱時計、サラリーマンには腕時計と目覚まし時計。
　そして、自動車のモータリゼーションの世界に。

　そのあとでは通信と半導体・コンピュータの数になっています。
　通信手段は固定電話から携帯、パソコン・インターネット、スマホ・iPad、今ではすべてにマイクロコンピューターが搭載されていますし、家電製品、空調機・電気釜、掃除機、自動車などいたるところに入っています。
　以前の時計・モーターも周辺を見渡せば多彩に使われています。
腕時計を忘れても携帯がありますし、炊飯器にも時計が、モーターは自動車の中では１０個以上あるでしょう。ワイパーやパワーウインドウ、イグニッションモーター、エンジンに連動する発電機などなど。

　これらはハードと付随するソフトが中心でしたが、これからの文化の程度を測る指標は何になるのでしょう。これまでは、どちらかと言えば文明の産物です。

　これからは何が指標となるのでしょうか。
　学歴・進学率、いわゆる文化度、国民の倫理観、政治・経済に係わる関心、物から心や知性への世界に向かうと思います。