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†詩置場†

†詩置場†>掲示板

公開 メンバー数:5人

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from: ジャニス†さん

2007/02/21 04:44:45

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…で良かった。1

ああ、今朝も相変わらずの大渋滞。いや、いつもよりも酷いんじゃないかな?だって見渡す限り、飛行機、飛行機、飛行機、たまにヘリコプター…。まぁ、渋滞して


ああ、今朝も相変わらずの大渋滞。いや、いつもよりも酷いんじゃないかな?
だって見渡す限り、飛行機、飛行機、飛行機、たまにヘリコプター…。
まぁ、渋滞してなくても窓から見えるのは梅雨の曇り空だけなんだけど。

この時期の雲は灰色のシャワーみたいに窓の外を流れていく。
あと二週間も経てば梅雨も明けて真っ青な空に様々な形を模した雲が現われて、「あ、あの雲、ミッキーの形してるー!」
とか、一人遊びもできるからいくらかの退屈凌ぎになる。

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from: ジャニス†さん

2007/02/28 23:46:19

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「…で良かった。62」

例年より長い梅雨が明け、日本列島は連日、猛暑に見舞われていた。

閑静な住宅街、打水をした玄関前のアスファルトから、ゆらゆらと蒸気が立ち上る。



目の前に停まった車の後部座席と助手席から三人の子供たちが虫カゴを手に飛び降りてきた。

「ママー!見て見て!こんなにたくさん採れたんだよ!」

虫カゴの中には数種類の蝉がひしめきあっていた。

「あら、ほんと。でもね、蝉って一週間しか生きられないのよ。土の中で長い長い間、外に出る日を楽しみにして…その残り少ない命を狭いカゴの中じゃ可哀相だと思わない?」

「長いってどのくらい?」

「7年間。ちょうどあなたたちが生まれてから、今までの長い長い間よ」


私がそう言って諭すと、息子たちはしばらく虫カゴの蝉をジッと見つめた後、三人で顔を見合わせると声を揃えて言った。

「逃がしてあげる!」

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