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†詩置場†

†詩置場†>掲示板

公開 メンバー数:5人

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  • from: ジャニス†さん

    2007/03/03 14:24:45

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    ハジマリ 3ー1


    「あーかったるい」

    晴香は家に帰りたくなかった。


    今日から姉の静香が里帰りしている。
    両親は昔から姉には甘かった。

    成績優秀、容姿端麗、趣味はピアノにバレエですなんて、まるでお見合いに打ってつけなプロフィール。
    そのくせ陰でコソコソ付き合ってた彼とデキチャッタ婚で高校中退。
    それでもうちの両親は『静香の決めたことに間違いない』なんて苦し紛れに認めざるを得なかった。
    親馬鹿にも程がある。


    その時、晴香の携帯電話が鳴った。

    「もしもし圭介?ちょうど良かった!今日さぁ、泊めてくんないかなぁ?」

    圭介は高一の時に中退したクラスメートだ。

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コメント: 全13件

from: ジャニス†さん

2007/03/05 17:52:07

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「Re:ハジマリ 3」

『ハジマリ 3』



キングとのリレー小説・第3弾



十代の男女の恋愛がテーマですが、三角関係そのまんまじゃん!

(;´Д`)


と云う面白くない展開になってしまったので…


どんでん返し話に変更してみました




「純粋な恋心が…」

と、キングは不満そうでしたが、第2弾で『始まったばかりの恋』を勝手に終わらせてしまったキングに言われたくありません

(=∀=)ァハン



結末は…

女とは強かな生きものだ


と云うことになるのでしょうかどうなのでしょうか…



奇数がアテクシ、偶数がキング。

因みに第2弾は
奇数がキング、偶数がアテクシ。

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from: ジャニス†さん

2007/03/05 17:41:12

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「ハジマリ 3ー13」

心配して後を追ってきた圭介は抱き合う二人を見て電柱の陰に身を隠した。

どうやら自分の演技も役に立ったようだ。
勇一はいい奴だ。
勇一になら晴香を任せられる。

インストラクターの彼女がいるなんて見栄を張ったけど、勇一はずっと晴香のことが好きだった。


「ずっと私のこと好きでいてくれたんだ?嬉しいなっ」

晴香が顔を上げそういうと勇一は恥ずかしそうに頷いた。

「ありがと!私さぁ、彼と喧嘩して苛々してたんだ。あっ、彼から電話だ!」

晴香はカバンから携帯を取り出した。


「もしもし淳平?馬鹿ね!浮気なんてするわけないでしょ!うん、私も会いたいな!」

終わり

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from: ジャニス†さん

2007/03/05 17:38:52

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「ハジマリ 3ー12」

「晴香!」

勇一は叫ぶなり晴香を追い掛けた。

アパートの階段を転がるように降りると晴香の後を全速力で追い掛け追い付いた。

「待てよ!晴香に聞いてほしい事があるんだ」

勇一は晴香の両肩をつかんだ。

「なによ?私は何も聞きたくない」

「僕に彼女がいたというのは嘘なんだ。晴香の気持ちを確かめたくて圭介に嘘を吐いてもらったんだ。本当にごめん!」

晴香の瞳から涙が溢れた。

勇一はあたりに人がいるのもかまわず晴香を強く抱き締めた。
晴香はいつまでも勇一の胸で泣き続けた。

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from: ジャニス†さん

2007/03/05 17:36:24

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「ハジマリ 3ー11」

「それは俺も初耳だなぁ。彼女どこで見つけたんだよ!それからプロゴルファーって?学校でも行ったんか?」

勇一は圭介をからかうように言った。

「んーバイトしながらゴルフの打ちっぱなしに通ったんだ。本格的にやるとなるとやっぱ金かかるしさ。とりあえずね。彼女はそこのインストラクターなんだ」


なんだかんだ言ってみんな恋してるんだ…。
晴香はなんだか切なくなってきた。

年上の彼女がいる圭介に元カノを忘れられない勇一。
自分はいったい何をしているんだろう。


「あとは二人でごゆっくり!私、彼んちに泊まるわ」

晴香は部屋を飛び出した。

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from: ジャニス†さん

2007/03/05 15:20:00

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「ハジマリ 3ー10」

晴香はこれ以上、勇一の話を聞くことに耐えられなかった。
それで勇一の話を遮るように言った。

「圭介、あんたはどうなの?高校中退してプロゴルファーになるなんて言ってたじゃない?でもどう見てもニートって感じじゃん。彼女なんて出来ないでしょ」

「晴香、馬鹿にすんなよ。確かにフリーターからニートにランクアップしたばっかだけど、こう見えても彼女くらいいるんだぜ。今日は都合で来られないけど、そのうち紹介してやるよ」

「へええ。そうなんだ。見かけによらないものね」

「勇一、なんとか言ってくれよ」

圭介は勇一に言った。

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 22:41:21

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「ハジマリ 3ー9」

晴香も勇一を忘れられずにいた。

たぶんあれが初恋だったのだろう。


中学に進学し、周りの友達はどんどんカップルになっていった。
それなのに晴香の気持ちは、あの日のキスから止まったまま…。

そんな晴香に目の前にいる勇一は新しい恋の話をしようとしていた。


「父が死んだんだ。トレーラーの衝突事故に巻き込まれて…人の死なんて初めてだった。母親は心労で倒れて入院した。進学は諦めて塗装工場で働き始め、工場と病院の往復で一日が終わってた。そんな時、彼女に出会ったんだよ」

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 21:08:19

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「ハジマリ 3ー8」

「僕の父親は自衛官なんだ。小さい頃から転勤が多くて、それは大変だった。小学校を卒業すると岡山の日本原駐屯地へ行くことになった。僕の学校の関係で、父親は駐屯地の中の官舎に住み、僕と母親は岡山市内の自衛隊地方連絡部の使っているマンションに住むことになった。僕は中学生になっても晴香のことが忘れられずにいた。そのため中学を卒業するまで彼女を作らなかったんだ。父親がまた転勤になって東京へ行けないかと、そんな夢みたいなことばかり考えていたんだ。だが、卒業式の日、ある事が起きた。」

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 21:06:46

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「ハジマリ 3ー7」

「ちょっと!何言ってんのよ?そんなの嘘、嘘!」

興味津々の圭介は晴香を無視して勇一の話を聞こうと必死だった。


「マジ?お前たち付き合ってたってわけ?」

「だから違うって言ってるでしょ!」

晴香はペットボトルのキャップを圭介に投げ付けた。

「そんなことより勇一は何しに来たのよ?彼女と別れて落ちてるって…その話聞かせてよ」

つい言ってしまった。

気まずい空気が流れた。


「ごめん」

圭介は勇一に一言謝った。

「気にすんなって。本当のことだ。女ってのは難しいよな」

彼女との別れ話を始めたのは晴香の知らない勇一の姿だった。

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 09:27:19

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「ハジマリ 3ー6」

「晴香との思い出は林間学校だな」

勇一は焼そばを食べながら言った。

「夜中に晴香の部屋に忍び込んだら、みんなに見つかって枕でボコボコにされたことだよ」

「おい、その話は初めて聞いたぞ」

圭介が言った。

「もっと詳しく聞かせろよ」

「詳しくったってそれだけだよ。女の子たちに見つかって四の字固めは掛けられるは布団蒸しにされるは、さんざんな目にあった」

「何しに行ったんだ?」

「座敷わらしになって驚かそうとしただけなんだ。まさか布団の中で晴香とキスするとは思わなかった」

勇一は晴香を見た。

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 09:25:12

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「ハジマリ 3ー5」

「おっす!」

勇一はあの頃のまま大きくなった。

「晴香ぁ、お前ちっとも変わんないな」

声だけがちょっぴり男になっていた。

「勇一だって。でも背…伸びたんだね」

心臓がドキドキと煩かった。


「とりあえず飯にしようぜ。晴香、ちと手伝って」

晴香は圭介の言葉に救われたように勇一の傍を離れた。

勇一はあの日のことを覚えているんだろうか?


「でも綺麗になったな」

キッチンに立つ晴香の背中に勇一が呟いた。
晴香は聞こえないふりで圭介作の焼そばをテーブルへ運んだが、勇一と目を合わせるのが恐かった。

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 08:06:29

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「ハジマリ 3ー4」

勇一は小学校六年生の時に晴香のクラスに転校してきた。
勇一は晴香の隣の席になった。

晴香は勇一の優しい所や面倒見のいい所に惹かれていた。

晴香と勇一の家は同じ方向だったので、晴香はいつも勇一を待ち伏せして、男友達と帰っている勇一のそばへやってきた。
勇一はそんな晴香をしっかりと受けとめ、晴香は男の子の中のマドンナ的存在になっていった。

勇一は晴香に言った。

「晴香、僕は晴香が好きだよ」

晴香は勇一の告白を赤くなりながら聞いていた。


そんな勇一ともうすぐ会えるのだ。

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from: ジャニス†さん

2007/03/04 08:04:10

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「ハジマリ 3ー3」

晴香は深呼吸すると勢いよくドアを開けた。

「おう、晴香、早かったな。勇一に会わなかったか?」

「ん?会わないけど…どっか行ったの?」

勇一は近くのコンビニに飲み物を買いに行ったようだ。
気合いを入れてドアを開けた自分が可笑しかった。

それと同時に緊張が増した。

「でもさ、勇一が来るなんて珍しくない?圭介、あいつと連絡取ってたんだ?」

「うん、たまーにな。あいつ彼女と別れたらしくてさぁ。凄い落ちてんだ。晴香が来るって言ったら喜んでたぜ」


彼女、やっぱりいたんだ。

コンビニの袋のガサガサという音が聞こえドアが開いた。

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from: ジャニス†さん

2007/03/03 14:26:55

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「ハジマリ 3ー2」

「晴香、いいよ。今夜は勇一も遊びに来るんだ。三人で楽しくやろうぜ」

「わかった。夕飯用意しといてよ」

晴香は少し迷っていた。


勇一は小学校の同級生だった。
小学校を卒業とともに勇一は引っ越していった。
あれから五年が経過していた。

勇一は自分のことを覚えているだろうか?

晴香と勇一の間には思い出があった。
卒業式の日、二人は校庭の欅の木の下で初めてキスをした。
今でもその記憶は鮮明に残っている。

勇一には今はきっと可愛い彼女がいるに違いない。

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