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  • from: 海砂さん

    2007年10月31日 19時11分37秒

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    日本癌治療学会総会報告

    10月24日に行われた第45回日本癌治療学会総会で、以下の記事を見つけました。


    「乳房内再発には残存癌細胞による再発と二次癌の発生の2種類が存在、両者で予後に差」

    乳房温存手術後の乳房内再発には、残存癌細胞による再発(真の再発)と、二次癌が発生する場合の2種類があり、両者では予後に差があることが確認された。これは、埼玉県立がんセンター乳腺外科の吉田崇氏らの研究によるもので、成果は10月24日に京都で開催された日本癌治療学会で発表された。

     今回の調査は、埼玉県立がんセンターで乳房温存手術を受けた患者2234人を対象に行われた。調査の対象からは、術前の薬物治療を受けた患者と、両側乳房に癌が発見された患者は除かれている。真の再発の定義としては、手術周辺部で組織像の同じ癌が発生した場合となっている。また、二次癌の発生の定義は、手術周辺部から離れたところに癌が発生し、組織像が異なる場合だ。

     調査の結果、観察期間中央値31.6カ月の間に65人(2.9%)に再発がみられ、そのうち残存癌細胞によると考えられる再発は58人、二次癌が発生したと考えられる患者は7人であった。

     この両者で5年生存率を解析したところ、真の再発と考えられる患者の5年生存率は76%であり、二次癌が発生したと考えられる場合では5年生存率は100%となっていた。二次癌が発生したと考えられるグループでは遠隔転移が一例もみられなかったのに対して、真の再発が生じたグループでは遠隔転移が一部でみられたという。

     加えて、真の再発と考えられるグループでは、術後2〜3年頃が最も再発しやすく、術後5、6年で再発のピークがなくなるのに対して、二次癌が発生したと考えられるグループでは、術後の年数に関係なく癌が発症しており、なかには16年経過後にも癌が発見される患者が存在した。真の再発では、再度、温存手術を施した場合の再発率が、約4人に1人と、再々発リスクも高いことが明らかになった。

     真の再発のリスク因子としては、切除断端陽性と放射線非照射の場合が多いことも解析された。そのため、吉田氏は、真の再発を予防するためにも、断端陽性の場合は追加切除を行い、放射線照射を行うべきと考察した。

     乳房内再発は、これまでひとくくりにされ同じ治療が施されていたが、今回の結果から、真の再発と、二次癌では、異なる治療方針が必要であることが示唆された。吉田氏は、真の再発では再切除後に全身に癌が広がっていることを想定した薬物療法が必要であり、二次癌が発生した場合では、原発性乳癌に準じた治療で十分対応できるとしている。

     また、二次癌が発生した場合、腫瘍の大きさ次第では再度の温存手術が適応となり得るが、真の再発の場合、再度の温存手術は再々発のリスクが高く実施は慎重であるべき可能性も示されたといえそうだ。
    ------

    一度がんになったら二度とがんにはならないのであれば、それはそれで幸せなことかもしれませんが・・・現実はそうはいきませんね(溜息)。がんの再発のピークが術後2〜3年だということは、私の主治医も同じことをおっしゃいました。私はそろそろ、その最も警戒域へ突入です(やはり溜息)。

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  • from: ノエルさん

    2007年10月29日 13時04分42秒

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    「Re:Re:Re:Re:Re:乳がん訴訟の一例」
    むきぃぃぃ〜〜〜っっっ! <`Д´#> <`Д´#> <`Д´#>
    海砂さん、乳房再建術を医師が勧めるのに、年齢制限があるんですかぁっ、くっくやしぃーーーっっ!

    いくつになっても、女性は女性よっ、、、中年太りと戦うべく、ダイエットだって涙ぐましい努力をしてるのに…、そりゃ酷だわ、センセ(;´д⊂)

    …でもね、、、私はおそらく医師に同時再建術を知らされても、再建しなかったと思います。

    私のことなので、どんな再建術があるか調べ、体験者の話を調べ、後遺症やら副作用やら調べ、安全に経済的に行う病院を調べ…と、かなり時間がかかってしまったと思うのです。

    でも、私の腫瘍は悪性度が高く手術日自体が2か月待ちだったから、それ以上、日を延ばす気には絶対なれなかった。。。
    センセも、私が両側の胸切って〜って言ったぐらいだから、この人は見栄えを気にしない人なんだなって思ったかもしれないし。。。

    さすがに、最近は乳がん患者用の胸パットだけでは不満あり。
    そろそろシリコン胸とかの、ホンモノ様の重みのある胸がほしいと思い始めています。それだけ、社会復帰に意欲的になってきました。(´・ω・`) 

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  • from: 海砂さん

    2007年10月28日 13時06分04秒

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    「Re:Re:Re:Re:乳がん訴訟の一例」
    ノエルさん、乳房再建手術を医師から伝えられなくてお気の毒です。私の通う病院では35歳以下の全摘出患者さんに、前もって同時再建があるということを伝えられます。つまり36歳を越える患者さんには伝えられないということですが…。

    温存術で温存しても患部が大きくえぐれ、見た目の印象が大きく崩れることも多々ありです。どのぐらい乳房の形が崩れる可能性があるのか、これを問題に取り上げたNHKの番組を観たことがあります。出演した患者さんは皆「こんなに形が変わるとは夢にも思わなかった」と口を揃えて言っていました。おそらく彼女らの主治医は乳房変形について説明をしたのでしょうが、受け取る患者側の想像力が医師の想像力と大きくズレていたのではないかと思うのです。もしくはどちら側かが、または双方が相手の理解力に対して楽観的になったのかもしれません。こういった本人の本当の気持ちは時として本人すら曖昧であり、事が起こって初めて自分の気持ちに気が付くこともありますしね。‘後悔’という単語の発生を考えてしまいます。


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  • from: ノエルさん

    2007年10月27日 13時43分52秒

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    「Re:Re:Re:乳がん訴訟の一例」
    みなさん、こんにちは。
    あえて私は原告(患者)の夫が、医師であることに注目したいと思います。
    >医師である患者の夫は、患者に「組織診断は助教授の診断だから間違いない。乳房切除にすべきである」旨の発言をした

    とあって、結果的に訴訟に出たわけですよね、、、以下、私の妄想です(^^;)。

    患者は、夫を含め、回りの全員に乳房切除を勧められる。
    実際は乳房温存に未練を持っていた。
    全摘出の手術は成功、医師は病理結果から更に全摘出が正しかったと強調された気分、夫も同意、、、
    患者は、乳房温存の望みを完全に否定されたような気分になる。(患者の孤立が起こる)
    あったまに来て、積極的乳房温存法を行う病院を探す、、、あったじゃん(怒)、訴訟じゃーっ

    も一つ妄想、

    原告の夫(医師) 妻が乳房温存に未練、何とか叶えてあげたい。
    しかし、助教授の診断に間違いはないだろう、妻に全摘を説得
    術後、妻の元気がない、やはり温存に未練があったのか、、、
    積極的乳房温存法を行う病院を探す、、、あったじゃん(怒)
    我々医師は、常に訴訟のリスクの重圧に耐えながらも、何とか仕事をしている。担当医がこんな特殊治療を知らないとは、プロ意識に欠ける、訴訟じゃーっ

    と二種類妄想してみました。。。どちらも、患者本人の気持ちが、回りに完全に理解されていなかったという前提です。

    私自身は片胸全摘出です。悪性度が高く飛び散り型のがんだったので、取り残しを恐れ、全摘出することに積極的に同意でした←世の中にはこーゆー人もいる

    でもねでもねでもね、、、後に知ったんですが、‘若い’患者さんで、乳房全摘出の必要のある人には、乳房再建の手術があることを主治医が話すって・・・
    なんじゃ、そりゃぁぁぁーーーっ <`Д´#><`Д´#><`Д´#><`Д´#>

    知った時は、とても悲しかった。。。。。。。。。。。。。。。。
    周囲が標準治療に則り、<私抜きで>どんどん決めてしまうって、すんごく悲しい…(;´д⊂) 

    あの時は、かなーりの孤独感に襲われましたねえ。。。(-_-メ)

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  • from: 海砂さん

    2007年10月25日 20時17分27秒

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    「Re:Re:乳がん訴訟の一例」
    yukoさん、こんばんは。

    > 一読すると、医師受難の時代かな?と思えました。

    医師の集まるサイトやブログを読むと皆、口を揃えてそう言っていますね。確かに以前に比べマスコミ報道や医療訴訟は増えているように見受けられます。実際に医学生は訴訟リスクを考え、眼科や耳鼻科など比較的リスク少ない科を選ぶ傾向がありますし。

    > >  2審の高松高裁は、・・・医師らからみれば適応外の症例でも乳房温存療法を実施している医療機関の名称や所在を教示すべき義務があったというべきである」とした。
    >
    > ここまで義務があるというならば、通常の診療はパンクしますね。今でも待ち時間が多いですよね。でもここまで求められる説明義務を果たす時間を考えると、今みたいな状況ではすみません。

    私もパンクすると思います。私の通った病院は現状で2時間待ちがスタンダードです。毎日または毎週通院する必要のある治療となると本当にうんざりします。たまに待ちくたびれた患者さんが暴言を吐いて周囲をビビらせるのを見ます(苦笑)。

    > 一定の理解を得るまでに説明すべきであるというのは、理想ではあるけれど、残念ながらすべての人が理解できるとは限らないわけです。
    > だから、重要なことは紙に書いて渡すのが一番かも。
    > それも時間がかかることですが。

    こちらの病院では”インフォームドコンセントの内容”と書かれた2枚綴りの複写紙を使っています。医師が診察時に説明した内容を書き込み一枚を患者に、残りの一枚を医師が保管します。ですから患者が医師の言うことをメモに取ろうとすると、「あ、こちらで紙に書き出しますからメモの必要はありませんよ」と言われます。互いに言った言わないにならぬような配慮ではありますが、何だか”証拠残し”をするような気分になります。

    > 裁判官は通常の常識を知ってほしい。
    > ちょっと常識からははずれっぱなしのような気がします。

    今までの常識とは違うように思います。私はぽかんとしてしまいました。言いたい放題、取りあえず主張してみるといった世間であるならば、この判決も常識的になりえるのかもしれませんが。不思議な判決です。診察した医師や病院のその後が気になります。

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  • from: yukoさん

    2007年10月24日 20時22分03秒

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    「Re:乳がん訴訟の一例」
    こんばんは。海砂さん。

    とても興味深い書き込みですね。

    一読すると、医師受難の時代かな?と思えました。
    患者と医師との信頼関係が壊れたから訴訟になったのでしょうが、
    >
    >  2審の高松高裁は、・・・医師らからみれば適応外の症例でも乳房温存療法を実施している医療機関の名称や所在を教示すべき義務があったというべきである」とした。

    ここまで義務があるというならば、通常の診療はパンクしますね。今でも待ち時間が多いですよね。でもここまで求められる説明義務を果たす時間を考えると、今みたいな状況ではすみません。

    それに前から思っていたんですけど。
    説明義務っていったいどこまで果たせば足りるんでしょうね。
    患者にしても下調べをしていく人、全く知識なしという人など様々ですね。
    一定の理解を得るまでに説明すべきであるというのは、理想ではあるけれど、残念ながらすべての人が理解できるとは限らないわけです。
    だから、重要なことは紙に書いて渡すのが一番かも。
    それも時間がかかることですが。

    だけど判決の求めるレベルには通常達しないでしょうから、身を守る術にはならないか。
    まあ、どちらにしてもおかしな判決に思えます。

    裁判官は通常の常識を知ってほしい。
    ちょっと常識からははずれっぱなしのような気がします。

    裁判員制度についてはよく知りませんが、一般庶民がまず有罪かどうかを判断するのは、一般人の感覚から離れない判決を出せることで、いいかもしれませんね。


    それではまた。
    yuko

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  • from: 海砂さん

    2007年10月24日 19時17分59秒

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    乳がん訴訟の一例

    インフォームドコンセント、セカンドオピニオン、非標準治療、そして医療訴訟…と、患者も医療者も互いに保身を考えねばならないご時世になってきたと言えるのでしょうか? 乳がん患者の起こした裁判について考えさせられる記事を読みました。
    http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200710/504388.html

    --------
     1995年、県立病院で乳癌の疑いありと診断された50歳の女性患者は、乳房温存療法に積極的に取り組んでいる大学外科助教授Aのことを本で知り、診察を受けた。Aが診察したところ、乳癌の疑いが強く、Aは健診センターのB医師の精密検査を受けるよう勧めた。

     マンモグラフィー、超音波検査および細胞診の結果、やはり強く乳癌が疑われたため、生検を実施。それらの結果から、乳房温存療法の適応がなく、乳房切除術が適当であることを確認した。

     B医師は、患者とその夫に、患者の病変が「非浸潤性乳管癌」であり、癌細胞の悪性度が高く、切除標本のほとんどすべてに乳管内癌が広がっていると説明、早期に転移する可能性は低いが放置すれば遠隔転移を起こす浸潤癌に移行する可能性があることを説明した。

     そして、非浸潤性乳管癌の場合、一般に乳房切除術と乳房温存療法があり、自分は乳房温存療法を積極的に行っているが、患者の場合は広範囲の乳管内進展型で、マンモグラフィー上も乳房の中に癌がたくさん残っているので、乳房温存療法は適応外であり、乳房切除術によるべきであること、現時点では転移がないため、乳房切除術を行えば予後は良好であることなどを説明した。

     B医師は患者らに対し、セカンドオピニオンも聞きたいのであれば構わないと話したところ、患者が「どこへ行ったらいいでしょうか」と質問したので、がんセンターなどの病院名を挙げた。また、医師である患者の夫は、患者に「組織診断は助教授の診断だから間違いない。乳房切除にすべきである」旨の発言をした。

     患者は、96年1月4日、乳房切除術を受けること、セカンドオピニオンは聴取しないことをBに電話で伝え、同月23日、Bは患者や息子の同意を得て、Aを助手として患者の右乳房を切除した。切除標本の病理組織検査結果は、小範囲ながら非浸潤性乳管癌が見られるというものであった。B医師は患者に検査結果を示し、乳房切除術が妥当であったことを説明した。

     しかし、その後患者は、医師らは乳房温存療法などについて十分な説明を行わず、自らの意思で治療方法を決定する機会を奪ったなどと主張し、慰謝料など合計1100万円の支払いを求めて提訴した。


     この事案に対する判決は…
    大学および医師らは、連帯して240万円を原告に支払え。
    (2005.6.30 高松高裁)
     1審は患者側の請求を棄却したが、患者は控訴した。


     2審の高松高裁は、患者には乳癌温存療法が適応である可能性は低かったと認めながら、「(医師らは)乳房切除術および乳房温存療法のそれぞれの利害得失を理解した上でいずれを選択するかを熟慮し、決断することを助けるため、患者に対し、医師らの定めている乳房温存療法の適応基準を示した上、患者の場合はどの基準を満たさないために乳房温存療法の適応がないと判断したのか、という詳細な理由を説明することはもちろん、再発の危険性についても説明した上で、医師らからみれば適応外の症例でも乳房温存療法を実施している医療機関の名称や所在を教示すべき義務があったというべきである」とした。

     Bが患者に説明した内容は「乳房温存療法は適応外であり、乳房切除術によるべきであることを説明したにとどまり、乳房温存療法が適応外であることについての上記説示のような詳細な理由を説明したとは認められない」と判断し、医師らの説明義務違反を認定した。
    --------

    上記に対し、このサイトでは以下のように解説しています。

    ********
    説明義務違反も、ここまで来ると何でもありのように思えてしまう。それほど説明義務の範囲が広く、どこまで説明すべきか分からなくなってしまうような判決である。

     判決に書かれた経過からは、乳癌のタイプが温存療法に適さないことを、被告医師が患者に対して病理検査の結果を示しながら詳細に説明していることが十分に読み取れる。つまり、乳癌温存療法を施行すると、癌の取り残しが懸念され、取り残された癌細胞が遠隔転移する危険性が高いことは患者も認識していたはずだ。

     普通に考えると、裁判所が言うような乳房温存療法の細かい適応基準を示されるよりも、このように遠隔転移などの危険性が高いことを説明してもらった方が、よほど患者にとって利益になる。これ自体が、適応基準を簡潔に分かりやすく述べているといえるからだ。

     さらに注目すべきなのは、「被告医師らからみれば適応外の症例でも乳房温存療法を実施している医療機関の名称や所在を教示すべき義務があった」と裁判所が判断したことだ。しかし、適応外の症例でも実施している医療機関を教えることが、果たして医師の義務なのだろうか。

     それは医師らから見れば、ある種特殊な医療を行っている医療機関を紹介することにほかならない。危険な症例でもどんどん乳房温存療法を実施するような医療機関を紹介すれば、患者の正常な判断を妨げることになりかねない。少なくとも医師の「義務」ではないだろう。

     本来セカンドオピニオンの役割は、患者が正しい知識を得て冷静に判断ができるようにすることにあるはずだ。その点、医師らはセカンドオピニオン先としてがんセンターなどの名前を挙げて紹介している。正常に判断する機会を設けたと評価されこそすれ、説明義務違反のそしりを受ける理由はない。

     仮に、適応外と判断したにもかかわらず、乳房温存療法を積極的に実施している医療機関を紹介し、その患者の癌が再発すればどうなるか。どちらかといえば、その場合の方が訴えられる危険性は高そうだ。医療者はやはり、前門の虎、後門の狼である。
    **********

    私の場合、乳房の温存可能が微妙な病状でしたが、通った病院では積極療法を行う病院の紹介はありませんでした。自分でネットから検索しました。治療成績の記載がなく電話でもう少し詳しく聞きましたが、実際には症例が少なくネット上に記載するに至らないとのことでした。ネット上の治療方法の説明ではとても患者の立場に立った案内文に読めたのですが、まだ実験段階だったのかなと感想を持ちました。

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  • from: ノエルさん

    2007年10月21日 21時05分18秒

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    「Re:米国のがん死亡率」
    海砂さん、こんばんは。

    米国の低所得者層と日本のそれとを並べると、摂取食物には差がありそうです。

    具体的な資料はありませんが、米国の場合、低所得者層で肥満している人は多い。理由は、ハンバーガーなどのジャンクフードの食べ過ぎ。
    ジャンクなフードが一番安上がりなので、低所得者はこればかり食べ、結果太る。

    逆に、米国の高所得者層は食事に気を配るため、総じてバランスが良い食生活をしている、、、だけど、日本人からみたらタンパク質の摂取が多い。

    一方、日本の低所得者層は肥満の人が少ない。摂取エネルギー量自体が少なくなります。安いジャンクフードの摂取が相対的に増えるのは米国の場合と同じですが。

    日本の高所得者ももちろん、食事に気を配るのは一緒、これは世界のお金持ちは同様でしょうね。

    戦前、日本人は皆、貧しかったといいますが、その頃の食事は、どんぶり飯に塩シャケ、野菜、というのが普通でした。牛乳もお肉もほとんど食べていません。

    その頃、乳がんに罹患する人はぐんと少なかった。死亡原因の第一位は感染症でした。タンパク質摂取量が少なく、免疫力が低かった、そして衛生環境が悪かった、となります。

    で、今、この感染症になりやすい貧弱な食事にちょっとスポットが当たっています。正確にいえば、栄養素の必要量スレスレにとどめるって食事です。

    現代は衛生環境が良いから、昔のような感染症はおこりにくい。デブるより、昔のようなスリムな体型の日本人に戻りましょうというわけです。

    個人的には、昔ほど運動量もないし、必要栄養量って人間にとって、全くスレスレな量ではありません、安全率を見込んだ値です。だから、スレスレでも構わないと思います。

    時々、乳がんと食事の関係が研究報告として出されますね。色々な報告があり、また、論文も玉石混淆に見えます。原因の解明は大変難しいでしょうね。

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  • from: 海砂さん

    2007年10月19日 18時53分21秒

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    米国のがん死亡率

    最近、ある新聞で見つけたのですが、米国のがん死亡率が急速に低下しているとのこと。

    ------
    米国立がん研究所などが15日、がん死亡者の比率が1993年以降低下に転じ、近年はその減少ペースが一段と速まっていると年次報告を発表しました。「たばこ規制や早期発見、適切な治療を通じた対策が成果を上げている証左」と説明しました。米国のがん死亡率の減少幅は93年から2002年は年率1.1%、02年から04年までは年率2.1%に加速しました。
    -------

    小さな記事で詳細な内容や数値の記載がないため、かろうじてアウトラインがわかる程度です。確かに米国の国をあげての禁煙対策は日本とは大違いと思います。その一方、私が気になったのは‘早期発見’です。米国の医療費は日本に比べとてつもなく高額になります。日本で行われている健康診断も、米国で同様に受けようとするとおそろしい金額となります。MRIやPET検査を受けると何十万円にもなると聞きます。それどころかCT検査ですら数万円かかります。実際に米国の低所得層は経済的に余裕がなく、病状が悪化してから治療を始めるケースが多々ありです。

    とするとこの現象は、中・高所得層の意識の変化なのか?と想像したりします。彼らなら早期発見のための努力にお金をつぎ込むことはできるでしょう。日本について所得別のこうした調査があれば興味津津ですが、おそらく行わないでしょうね。

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  • from: ノエルさん

    2007年10月17日 22時57分49秒

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    「Re:Re:Re:Re:Re:抗がん剤感受性試験」
    yukoさん、こんばんは。

    > ホームページに記載されていたこの文章を読むと、へえ、進んでいるんだなあって思いました。
    > 癌の種類によって違うのでしょうが、子宮癌では効果が期待できる化学療法を受けることができるんだ!と期待したんですが。
    >
    > ノエルさんが質問されて、ドクターから回答をいただいた内容では、(乳癌に限ってのことかもしれませんが)研究の域であり、まだ有効とまでは確認されていないようですね。

    私の場合、肺がんの感受性試験の専門家と乳がんの病理医の2名の医師にご回答を頂きました。肺がん専門の先生の病院のHPを読む限り、肺がんについての感受性試験はかなり進んでいるような印象を持ちましたが、上記のyukoさんの引用によると、子宮がんは同様に研究が進んでいるように思います、すごいっ!

    感受性試験に使うサンプルは、ある一定の量がないとできない、との回答でした。そりゃそうですよね、、、多種の抗がん剤をぶっかけて調べるわけですから。

    とすると、直径1センチに満たない初期のしこりだと、たとえば乳がんだと、初期癌の人がこの試験を受けるのは難しいってことになっちゃいますよね…(*_*;)。

    また、この先生いわく、肺がんの場合は、感受性試験で効果があった薬剤でも、実際に人体に服用した時に効果がない場合もあった、とおっしゃっていました(T*T)。
    …いやはや、皆さん、落胆させるわけじゃないんですけど、、、つまり肺がんでは、まだ研究途中だとおっしゃったわけですわ。

    > 今は仕事も少し忙しくなってきており、いつもの生活が戻ってきています。

    わははっ、yukoさん、いいことじゃないですか! 私もどっぷり仕事に浸かっています、、、これじゃ病気になる前といっしょじゃんっていうぐらいA(^^;)。

    > それと、今回の騒ぎのおかげか心の不調も回復してきているように思います。(やる気のなさ、意欲低下、何もかもがむなしいと思えることなど。)

    そうそう、その調子です(^0^)/
    人生に大波小波があって、当たり前ですよね。私たちは昨年、すんごぉぉい大波を被ってしまったのだから、今はしばらくスイスイと波の上に乗っかっていたいですわ(切実)。

    さー、皆様、ぐっすり寝て、明日もがんばろーっっ! p(^0^)q

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