彼女は、足を止め　心もち顔を上げた。
鼻腔が、ひくひくと動いている。
髪の下で、耳が動き･･･眉毛さえもまるで、何かを探しているように動いていた。

　お婆、この森は何だ？

　ほほ、分かるか。　高野山よ、空海の「お山」よ。

　くうかい？

　そうじゃ、チョコレート　くうかい？

　くう！　くれ！

　冗談の分からぬ奴じゃの。　それから「くれ」ではない。
　ちょうだい　じゃ。　ちょうだい。

　ちょーざい

　ざ　ではない。　だ　じゃ。

　ざ

　だ

/////

　おう！

　どうした。　チョコを喉に詰まらせたか？　まぬけ。

　　木が、お婆とワタシが、通ったのを・・・誰かに・・言った・・・ようだ。
　誰かが、ワタシ達を感じている。　ここにいないのに、感じている。
　木が、教えているみたいだ。

　ほほ、結界が張ってあるのよ。ワシらは、お山に見張られて
おるのよ・・

　けっかい

　そうじゃ、セコム　じゃ。　わしらは、警報装置に掛かったのよ。
　お嬢よ、高野の連中よ。普通の人間とは、ちと違うぞ。

/////

　みいすけさんの遠い日の「夏休みの宿題」のRE・をやろうとしている。
　話は、まだ　あるのだが、結論は、こうなる・・・

　　植物採集をしながら、あなたは、森をかんじたのだろう。
　あなたが歩いた「森」だけが持っている個性のようなものを感じたのだろう。
ひとつひとつの草花を愛でながら　あなたは森を感じていたのだ・・

　遠い日のあなたの「夏休みの宿題」に題名をつけてあげよう。
　
　　題名は　みいすけ　の森

///

　もののけ姫で、アシタカが、怪我をした人足と山を越えた
　時の話し　や、紀伊半島の東と西で山の様相が、ガラリと
　変わる話や・みいすけの森　に到達するまでの話があるんだけど
　また、今度・・・とりあえず・・