ロックとは音楽のジャンルではない、
生き方を指し示す言葉なのだ・・・

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　カツめし　っていうの、ひとつ･･･
　あ、大盛りで・・

　ポークとビーフ、どちらに？

　豚で・・（かわいいママさんやな）

　食い終わった、味など分からなかった。
　（緊張していた、なんてザマだ。）
　コーヒーを注文する。

　勘定･･･

　時間がくるまで、ゆっくりしていって下さい。
　かまいませんよ。　どうぞ・・大変ですね。
　（可愛いな）

　　試験会場近くの食堂・・・

　飯屋　喫茶店で長居をするのは、嫌いだ。
　（可愛いママさんやけど、それが、私の　生き方
　　だから・・・歯をくいしばれ！）

　試験会場の控え室で、参考書などを読んでいると、さっきの
　ママさんがやってきた。

　眼鏡の忘れ物・・僕は未だ老眼ではないけれど、
遠くがよくみえないので、自動車の運転をする時は、
眼鏡が必要だし、見知らぬ土地へ出向くときは、眼鏡を
かける。

　あ、すみません。　普段は使わんさかい・・
　おおきに。　カツ飯　ってゆうの、はじめて食べた。
　「今度来る時（試験に落ちた時）」はビーフにします。

　ママさんは、僕の冗談とも本音ともつかない言葉に
　笑顔で答えてくれた。
　（可愛い人やな）

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　彼女には、もう会うこともない。
　もう一度、あの笑顔を見たいけど・・

　ロックとは音楽のジャンルではない、
生き方を指し示す言葉なのだ・・・

　彼女に、もう一度会いたくても、それが
自分の生き方に「反する」ことであれば・・・
歯を食いしばってでも、一生後悔することになろうとも
私は、ロックする。

　おねえ、合格だ・・５０％の合格率だった。

　彼女と、もう一度　会いたかったけど、ロックとは
生き方　だから、ロックしたのだ。

　見知らぬ土地で、年甲斐もなく　試験というものに
緊張していた中年のおっさんに、優しく微笑んでくれた
ひとりの女を、思いだしながら・・・「雲海」に対抗して
・・今宵は、これで・・