アコギ中毒・依存症、それなしには生きられない…
★(⌒杰⌒) AMA-G'です

世の中の多くのアマチュアアコギ弾きは
自分なりの練習方法を、あれこれ工夫しながら
日々、アコギのテクニックの向上に余念がない。

ほんとうに偉いものだと思う。
好きこそものの…のたとえもあるが、
誰に強制されるわけでもなく
自分が好きだからこそ、少しでも上手になりたいと
智慧をしぼって日々、アコギを手にしているのだ。

〝本の虫〟〝活字中毒〟と同じく、
アコギというものにはある種の習慣性や麻薬性がある。
一日に一回はアコギに触れないとムズムズする
アコギ弾きは実に多い（に違いない）。

何事につけ、人間は毎日必ずする行為をしないでいると
なぜか落ち着かず、実行する欲求を抑えられないという
性癖がある。

自由業の人であれば、仕事場にアコギを置き
ちょっとした息抜きに、思いつくままアコギを手にする。
仕事場にサイレントギターを持ち込んでいる、という人もいた。

勤め人であれば、朝にいつもより早く起きられ
出かける準備も早々と済ませたほんの少しの時間に
練習中のフレーズを弾いてから家を出る。

あるいは、
仕事から帰り、休肝日のために晩酌をせず
晩ご飯を食べても、そのあとすることがないので
ベッドに入るまでの小一時間ほどを、アコギ弾きで過ごす。
ナイトキャップならぬ、〝ナイトピッキング〟だね。

いつも定時で仕事が終わる下戸の独身者なら
まるで学生時代の部活のように
「朝練」も「夜練」もしたい放題だ。

「中毒」とは、体内に毒性を持つ物質が
許容量を超えて取り込まれて
正常な機能が阻害されることだが、
中学時代からアコギを始めたワシなどは
長期間にわたり少しつづ、アコギの〝毒〟が
取り込まれた「慢性中毒」状態ではないだろうか。

俗に言う中毒は「依存症」ともいわれる。
それがなければいてもたってもいられない。
そのためなら多少の非常識な行為も正当化して行使する。

当たらずとも遠からずだ。

アコギを弾いてさえいればご機嫌。
それをいじってさえいれば、それ以上の贅沢は望まない。
倦怠期を迎えた古女房なら
うるさくまとわりつかれないだけ、のんきでいいかも。

「依存」という意味では
アコギがあるゆえに、〝無趣味〟の烙印をおされず
なにやら芸術の香りさえ放つ趣味人として見られるために
もはやそれなしには時間をやり過ごせなくなっている。

「賭け事が趣味です」よりは「アコギを弾いています」の方が、
「キャバクラに行ってくる」よりは「ライブに行くぜ」の方が、
ずっと体裁がよいし、家族も不幸にはならない。

急性アルコール中毒のように
もしも、いちどきに長時間のアコギ弾きを摂取した場合、
どんな症状が現れるのか？

一度に高価なアコギを何本も注文すると
〝ローン地獄〟〝結婚生活破綻〟という症状が発現する。
が、長時間の練習では、指の腹が痛い、弾き手が疲れる、
あきる。、などの症状が現れるが、致命傷にはならない。

煙草のみがなかなか禁煙に踏み切れないように
アコギ弾きはアコギを捨てられるか。

呆ける、両手が不自由になる、家のアコギがすべて粗大ゴミに出される、
弦楽器でじんましんが出る、などの原因以外で
アコギをやめなくてはならない状況などあるものだろうか。

好きな彼女、逆らえない女房、小遣いをくれる義理の親、など
自分の生命線や首根っこを押さえられている人から
アコギをやめなければいままでの関係を解消すると言われたなら
アナタはアコギを捨てることができるか？

アコギやめたら100万円…ぜったい止めない。
アコギやめたら一億円…たぶん止めない。アコギ以上の楽しみが
見つけられないだろうから。
アコギやめたら二十代の頃の藤原紀香と結婚できる…美人は3日であきる。
アコギやめたら永遠の生命が…気が狂うからやっぱり止めない。

なかなか見つからない。
アコギをやめる理由…。

考える必要もない。
自分の力ではどうすることもできない
のっぴきならない状況が来て、
アコギを弾くことも抱くこともできなくなる、その日まで
ワシはアコギを弾き続けるだろう。

棺桶には入れないで。
誰かに弾いて貰いたい。
Netショップに出品してもいいから
誰かに弾いて貰いたい。

そんなさやかなワシの願い。