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  • from: ☆(⌒杰⌒) AMA-G'ですさん

    2021年02月12日 08時57分00秒

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    記憶が消えてゆく…いいしれぬ暗黒の恐怖とともに

    ★弾き語りストです。

    ほぼ同い年の、北関東出身の作家が書いた「若年性アルツハイマー」をテーマにした小説を読了。広告代理店勤務で五十になったばかりの男がこの病を発症。

    一人語りでgradationのごとく日ごとに消えてゆく自分の記憶との、粘りつくような葛藤を描いていた。

    誰にでも、そうオレにでもありうるこのことに、罹患することへの恐怖はもちろん、記憶をなくすることがどれほどどん底な悲劇であるかを、思い知った。

    意識がありつつ病に苦しむこととはまったく別物の病の苦しみ。
    新しい記憶が脳のメモリーに記録されずに、垂れ流しのごとくだだモレしてゆく。

    知己も身内もかかわらずに、顔や名前や自分とのつながりさえも不明になってゆく。

    どっちがマシかと問われれば、
    新しい記憶より古い記憶を忘れる方がずっといい。
    子供のころの同級生のことや、四半世紀前の暮らしのことなど覚えていなくても構わない。

    千歩ゆずって、昨日食べた夕飯がなんだったかを覚えていなくても、
    一昨日約束したアポをすっぽかしても、大勢大局からすればさほどの痛みもない。

    が、ついさっき自分がやったことを忘れ、今まで会話していたカミさんや息子たちの名前がアタマの中から剥落し、一曲前に歌った歌が思い出せなくなったり、自分が今いる場所がどこなのか分からなくなったら......
    これは、ハンパな事態でなくなる。

    小説の主人公も、自身の苦しみだけでなく、身近にいる者たちの辛さに言及しているが、人は、自分が原因で他者に及ぼす迷惑にひどく自尊心をいたぶられる。

    しかも、それが自分のまったく意識できないところで行われるとしたら、それを考えただけでもいたたまれなくなってしまう。

    だからどうせい!というのか。
    いまここでオレは、この病についてあれこれ語る知識もなければ
    そのつもりもさらさらない。

    ただ、記憶がなくなるという極限状態のことを考えて、
    オレがそうなりそうになったら、どうしたらいいのか、
    と堂々巡りの思いを募らせるばかりだ。

    いずれ訪れる最期の日を前に、やりたいことをやりたいだけやろうと、
    打算的になっても、そうそう毎日の暮らしや金銭事情がそんな蛮行を許さない。

    そんなことより、日々、自分が何を考え何をやったのかを、
    記録に残してはどうだろう。

    小説の主人公もそれを実行した。
    初期症状が中期へと進行するにつれ、日記の文字も漢字がひらがな書きになり、同じことを繰り返し書き連ねてゆく。

    忘れないためにたくさんのメモ書きを残し、ポケットにあふれさせる。
    メモにカットイラストを添えたり、写真を貼付したり、
    凡人ができる手立ては、そんなものだろう。

    しかし、メモしたことさえ忘れ、何をやったのかさえきれいさっぱりと
    失われてしまえば、手立てはドンづまりだ。
    もう、ただ、ひとり、部屋に閉じこもって、座っているしかなくなる。

    物忘れはよくする方だ。
    自分の言ったことなど、記憶していることの方が少ない。
    会ったり、一緒にいたことのある人の名前や顔も覚えていない。
    とっさに物の名前が浮かばないことも多い。

    脳血管障害の予兆かもしれないが、
    人間ドックではひっかかってこない。
    頭痛も吐き気もしないから、いますぐに急性で病院に行く必要もないようだ。

    物覚えが良くて、こっちの記憶に手持ちがないことまで教えてくれる人もいる。

    新しい記憶は「海馬」、古い記憶は『大脳皮質」という脳の部分にファイルされるんだとか。
    記憶には三種あり、電話番号を覚えて電話し、すぐ忘れるようなものは「ワーキングメモリ」、数分間覚えていればいいものは『短期記憶」、半永久的に覚えているのが「長期記憶」ということらしい。

    少しの間覚えたらすぐ忘れてもいいようなものはいいが、
    できれば、長く覚えておきたい記憶もある。

    門外漢がうまくまとめるのは難しいが、
    新しい、短期の記憶を長期保存の部分に固定させるためには、
    海馬で受けた刺激が鮮烈であったり、きちんと理解して覚えればよい、という。

    でも、本人にとってはとても大事なことであっても、
    海馬の働きしだいで軽く扱われて大脳皮質には送られないとしたら、
    いったいどうしたらいいんだろう、と考えてしまう。

    大事なことだから絶対に忘れてはいけないということを
    オレはこれまでいくつもいくつも置き去りにしてきただろう。

    脳の中にはたくさんの電気信号が流れていて、
    脳に刺激を与えるほど脳細胞は増えて活性化する。
    逆に、活発に電気が流れないと細胞をつなぐ線は切れたり消えてしまう。

    脳の長期保存のためには、繰り返すこと、反復して復習すること。
    音・映像・言葉などに関連付けて覚えること。
    手や耳を刺激して記憶させること。
    それらが大事らしい。

    見たり聞いたりしたものがまったく興味なしならすぐ消滅するが、
    興味のあるものもそれをしっかり理解しないと、それもまたほどなく消滅する。

    海馬の記憶は大半が9時間くらいで失われ、
    1カ月以内には長期保蔵すべきかどうかの選別が行われる。

    その間に、繰り返し反復させれば、長期保存が可能になる。

    だから、好きなことは毎日、あるいは少なくとも1カ月以内には数回以上、繰り返し繰り返し、反復してやれば身に付くというわけだ。
    一夜漬けのテストも、しっかり理解して覚えれば、翌日の試験までは
    キープできるというのもうなづける。

    いずれにしても、
    本当に覚えておきたいもの、永遠の記憶として保持しておきたいものは、毎日毎日繰り返して五感から感じ取り、記憶の貯蔵庫にしまっておくのがよいようだ。

    オレが酒好きなのは、毎日毎日、反復して飲んでいるからだろう。

    それじゃあ、また。

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