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  • from: caminoさん

    2010年07月05日 14時34分08秒

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    ミスター・マイルス

    マイルス・デイビスとタモリさんの対談。

    http://www.youtube.com/watch?v=kjLQrV7Zy3E&sns=em

    マイルス・デイビスがいかに偉大かを論じることに意味などないんだけど、今日はこれについて書きます。はは。

    冒頭の動画を見てもらわないと分かりづらいんだけど、このタモリさんとマイルスの対談、一見かみ合っていないように見えませんか。

    若きタモリさんは大まか2つの質問をしている。

    1つは「Mr.マイルス、あなたのサウンドはシンプルで、他のバンドに比べて音をあまり沢山使っていませんね」というもの。

    2つ目は...。なんだっけ?忘れた。ありきたりの質問。
    マイルスはこの2つ目の質問の後、あさっての方向に返答している、ようにみえる。あれ?となる。

    これをとらえて、「まただよマイルス、傲慢。怖え〜、ほんと好き勝手やってるよ〜」と片付けてはいけない。

    実はこのあさっての方向にみえる返答、これ、実は第一の質問の補足説明になってるんだよ。そう思いません?

    第二の質問はありきたりでつまらん。
    これに対し、第一の質問は、マイルスの興味を引くものだった。

    音楽的に触発され、マイルスはそのことを対談の間じゅう、ずっとバックグラウンドで思考していた。そして第一の質問について満足な回答が用意できたとき、それはたまたま第二の質問に答えるタイミングだった。

    ありきたりの質問を無視し、(質問自体に気付いてないようにも見える)マイルスは第一の質問に答えた。(この返答は、思うに美しいものです)

    傲慢なはずの帝王マイルスは、あゝ、問いに誠実に答えた。

    なぜか。
    対談中でマイルスは「I'm not joking 'bout music.」と言ってる。これは多くを語っている。こう表現してはいるがその意味はcan't be joking about music.なんだと思う。マイルスは、音楽をジョークにすることが「できない」。

    この人は帝王と呼ばれ、傲慢と評された。
    しかしそれはちょっと違う。確かに帝王ではあるが、しかし傲慢ではない。

    マイルスはいわば牢に幽閉されていたんですよ。マイルスの全てを、音楽が支配していた。第一の質問はマイルスの思考を支配した。ゆえに誠実に答えるしか選択肢はなかった。無意味な質問は無視するしかなかった。

    そういう選択は、ときに傲慢といわれる。

    思うに牢につながれた者は、その精神において、奴隷になるか、それとも王になるかしかない。変な言い方かもしれないが。それは紙一重の差なんじゃないか。

    王と奴隷を分かつものが何であるかは難しい。
    面白い質問を呈したタモリさんを「you have good ears」と、マイルスは持ち上げた。同じく牢につながれた者への敬意に見える。それは、まぎれもなく帝王の取るべき態度と思えるのです。

    音楽に支配されながら隷属することなく、その精神において帝王であり続けたことがこの人の偉大さだと、まあそういうことを思うのであります。

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