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  • from: consolationsさん

    2012/04/11 23:34:23

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    ベルク ヴァイオリン協奏曲 【ある天使の思い出に】

    アルバン・ベルクの最後の作品となったヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」

    十二音技法を駆使した ヴァイオリン協奏曲の奏でる音楽は、ある少女の病と死を表現した 美しくも、悲痛に聞こえる作品です。

    「ある天使」とは、マーラーの未亡人 アルマが、建築家グロピウスと再婚して授かった子、「マノン・グロピウス」のことです。マノンは20歳で、この世を去ってしまいした。

    ベルクはその死を悼み、彼女への思いをこめ、一種のレクイエムとして協奏曲を作曲しようと思い立ちました。

     2楽章から成り立っていて、前半は、マノンの性格の描写、
    後半が病魔とのあらがい、と死。そして天国に召される様を描いています。
    ここでは、バッハのカンタータ 第60番「おお永遠よ、汝恐ろしき言葉よ」からのコラールが主題として変奏されます。

    ベルクが引用したバッハのコラールの歌詞:
    「十分です。主よ、御心にかなうならばどうかわたしをお召ください。
    私のイエスがやってきます。
    さようなら、世界よ
    私は天国へ旅立ちます。きっとやすらかな世界です。
    大いなる嘆きは、下界に残るのです。
    十分です。」



     余談ですが、ベルクの不思議。運命の【23】
    それは
    ・第2楽章は「230小節」で構成されている。
    ・第23小節目に重要リズム動機の表現がなされる
    ・始まりのテンポが♪=69


    作曲は、1935年です。
    4月に作曲を始め、8月には完成しますが、皮肉にもベルク自身も同年、クリスマス・イヴの日に背中の悪性腫瘍がもとで50歳の若さで他界します。自らの死の直前ベルクは、腫瘍の痛みの克服を、生への望みの中にではなく、キリスト教的な救済思想の中に見出していたのでしょう。

     最後の作品は自分自身へのレクイエムにもなってしまったのです。

    私の愛聴盤は、ギドン・クレーメルのヴァイオリン
    サー・コリン・デイヴィスの指揮 
    バイエルン放送交響楽団による演奏です。

     12音技法の音楽が美しく聞こえる作品だと思います。
    ここでのクレーメルの演奏は、冷ややかに冴えわたっています。
    冷ややかだからこそ、なせる美しさが、ここにはあります。

    追記:
     ベルクの師匠シェ-ンベルクもヴァイオリン協奏曲を作曲しています。
     シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲は、十二音音列をもとに、反行・逆行・移行において厳格な十二音技法によっています。
     ベルクの作品は標題を持たせることによって、12音技法の中にも想像性豊かな作品となっています。
     ベルクのヴァイオリン協奏曲は、曲の終わりに、「敬虔に」「愛情豊かに」と支持されている通り、さまざまな感情の要素が詰まっています。
    だから聴いていて、ひきこまれる要素があるのですね。

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