「Re:「咲良庵」駆け込んで　女性保護の拠点開所」
ＤＶ被害女性の味方　ＮＰＯ法人が活動拠点開設
2009年11月12日

シェルターとしても活用する事務所内を見学する関係者ら＝福井市の咲良庵で


　ドメスティックバイオレンス（ＤＶ）被害などに悩む女性の支援活動に取り組む特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）福井女性フォーラムの活動拠点「咲良庵（さくらあん）」が、福井市光陽４丁目にオープンした。女性たちが気軽に立ち寄れる場所だけでなく、緊急時にはシェルター（避難所）としても活用していく方針だ。

　この団体は１０年以上前から、ＤＶをはじめ、子育てや夫婦間のトラブル、職場の人間関係など、さまざまな悩みを抱える女性の電話相談などにボランティアで取り組んでおり、今年４月にＮＰＯ法人となった。

　これまで集合住宅の一室などを借りて事務所としてきたが、電話相談の受付件数は年間１００件を超え、さらに増加傾向にあることから、県や県共同募金会の支援を得て、独立した建物に新たな活動拠点を設けた。

　建物内には、緊急時には一時的なシェルターとしても活用できるようベッドなどを備えた。ただ、会員のほとんどが仕事を持っているだけに、常駐スタッフを配置できないという課題も残る。

　このため、同ＮＰＯでは人材育成のための研修活動も実施、電話相談などに対応できる支援者を育て、同じように活動する仲間を増やしたい意向だ。田中和代代表は「女性の悩みもさまざま。ニーズに合わせ活動を広げていきたい」と話している。

　（清兼千鶴）

11/12
中日新聞