2009.11.20 14:02
　和歌山県御坊市の自宅で、家庭内暴力をふるう夫＝当時（７５）＝の首を絞め殺害したとして、殺人の罪に問われた妻の古久保良久被告（７２）に対し、和歌山地裁（成川洋司裁判長）は２０日、懲役３年、執行猶予５年（求刑懲役８年）の判決を言い渡した。

　成川裁判長は判決理由で「衝動にかられた短絡的犯行で、確定的な殺意があった」と指摘。その上で「肉体的、精神的虐待があった」とし、夫による家庭内暴力があったことも認めた。

　判決によると、古久保被告は今年３月１４日午前９時ごろ、自宅のこたつで酒を飲んでいた夫の首をマフラーで絞め、約２カ月後に死亡させた。

　検察側は、数分間にわたり首を絞め続けたことなどから「確定的殺意があった」と主張。弁護側は、長年の家庭内暴力などを理由に執行猶予付き判決を求めていた。