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配偶者からの暴力(DV)問題

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  • from: 21世紀さん

    2010年08月03日 18時03分54秒

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    裁判員裁判

    【裁判員考 経験が語るもの】
    (上)判断…「被告への面会、かなえたい」
    2010.8.1 23:29

    このニュースのトピックス:裁判員制度
     「裁判長、ちょっといいでしょうか」

     平成21年9月4日午後、青森地裁の評議室。裁判員裁判初の強姦事件の評議を終え、判決言い渡しのため法廷に向かう直前、裁判員を務めた牧師、渋谷友光さん(46)=青森市=は裁判長に声をかけた。どうしても被告に伝えたいことがあったからだ。

     求刑通り懲役15年とされた被告に裁判長は「被告の更生をあきらめているわけではない。期待を込めた判決です」と説諭した。渋谷さんが託した言葉だった。

     「被害者の心を殺す」とも表現される性犯罪。渋谷さんは、その被害者対策の不備を裁判を通して初めて知った。

     「法廷で被害状況を証言してくれた女性が、いまだに被害にあった部屋に住んでいる。引っ越しのための金銭面の補助などサポートが全くないことにがくぜんとした」

     犯罪に苦しみ続ける人が身近にいることを実感した。だからこそ、「再犯を防ぐために私たちは何ができるのか」と考えた。それが、裁判長に託した言葉につながった。

     裁判から1年近くたったいま、渋谷さんはある思いを抱いている。それは、「判決のときの言葉を忘れずにいてくれているのか、被告と会って確かめてみたい」というものだ。「裁判員が当時の被告に会うことができれば、再犯率も下がるのではないでしょうか」


    ■ ■ ■
    「検察側の証拠がまったく足りない。これに尽きる」。6月、覚醒剤(かくせいざい)を密輸したとして起訴された男性被告に千葉地裁は裁判員裁判で初めて無罪を言い渡した。1カ月以上たったいまでも、50代の男性裁判員は確信を持ってそういえる。

     それだけに、検察側の控訴には腹が立った。「自分たちの捜査が不十分だったことを分かっていないのではないか」。高裁に対しても「同じ証拠で逆転有罪を出すようなら、裁判員裁判の意義が問われることになる」と語った。かつてない重圧を感じながら出した結論が簡単に覆されることに我慢ならないのだ。

     7月上旬、東京地裁で行われた放火事件の裁判員裁判。被告は空き巣を認めていたが、その後の放火については認めなかった。裁判員の男性会社員(29)は「被害者の外出と出火に5時間の差がある。検察側はそこを詰め切れていない」と感じていた。

     一方で、出廷した女性被害者の顔も思い浮かぶ。「無罪にすれば、女性に救いがなくなる」。しかし、やはり「検察側の立証は絶対に不十分だ」という確信は揺らがなかった。みんなで出した結論も「第三者が放火した可能性は残る」というものだった。

     その後、検察側はこの判決を不服として控訴した。しかし、こちらの裁判で裁判員を務めた男性は冷静だ。「検察の権利として保障されている。自分の判決が否定されたわけでもない。私たちの結論はむしろ検察への叱咤(しった)なのだから」


    ■ ■ ■
    最高刑が死刑とされる罪に対し、検察側がどの程度の求刑をするのか、従来の裁判では経験則からくる一定の基準があったとされる。あるベテラン裁判官は「『これくらいの事件なら、検察側は死刑求刑しないだろう』とか、『無期懲役となることが織り込み済みで死刑を求刑してくる』など阿吽(あうん)の呼吸があった」と話す。

     しかし素人の裁判員にとってはどうなのか。東京地裁で最高刑が死刑の強盗殺人事件の裁判員となった40代の男性会社員は裁判長からの事件概要の説明で、死刑の可能性もある事件だったことを初めて認識した。男性はそのときのことを振り返り「少し気が遠くなったような気がした。人の死を判断するなんて想像もつかない」。

     結局、検察側の求刑通り無期懲役の判決となった。男性は「論告で検察側の求刑が無期懲役と聞いて少し安心した」と語る。判決後、裁判について調べると、裁判官と検察官の阿吽の呼吸のようなものがあることを知った。「素人の私には関係ない。『最高刑が死刑』。そう考えるだけで重さは全然違う」。そう言って表情をこわばらせた。




     東京地裁で開かれた1件目の裁判員裁判初公判から8月3日で1年。これまでに4500人を超える国民が裁判員となり、経験者がそれぞれの立場から、貴重な経験を語ってきた。濃密な時間を終え、経験者はいまどのような思いを抱くのか。そこから見えてくる課題を追う。

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from: 21世紀さん

2010年08月03日 18時06分20秒

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「Re:裁判員裁判」
【裁判員考 経験が語るもの】
(中) 負担…「教え子に経験伝えたい」
2010.8.2 23:30

佐賀地裁で殺人事件の裁判員を務めた武田徹さん。自身の体験を伝える授業を計画中だ(滝口亜希撮影) 佐賀県の公立小学校校長、武田徹さん(59)には忘れられない記憶がある。昨年12月、佐賀地裁で殺人罪に問われた男性被告の裁判で見た遺体の写真だ。被告は自分を含めた家族に暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)を繰り返した長男をハンマーで殴り殺害。遺体は自宅の庭に埋め、約5年間にわたり隠していた。

 武田さんは裁判員として参加。裁判長は遺体写真について「見たくない人は見なくてもよい」としていたが、武田さんはあえて細部まで見た。なぜ実の息子を手にかけたのか。その理由を知りたかったからだ。

 「子供を殺すとは何という親やろか」。当初はそんな思いで臨んだ裁判だった。しかし、陥没した頭蓋(ずがい)骨、いびつに変形した顔…。遺体に深々と刻まれた傷に「被告も息子からのDVによって極限まで追いつめられた被害者だった」と感じた。懲役13年の求刑に対し、判決は懲役5年。更生を期待し大幅に減刑した。

 遺体の写真は今も脳裏を離れることはない。残された被害者の子供たちは、ちょうど教え子と同じ小学生。「祖父に父を奪われた形となったあの子たちは、どんなふうに過ごしているのだろうか」。校庭を走り回る子供たちに、ふと姿を重ねることもある。「裁判員の役割は公判の4日間で終わった」と考える一方、「事件について考えなくなる日は来ないだろうな」とも思う。

 事件や裁判の報道に触れては、考え込むことが多くなった。「あの事件のように、報道だけでは分からない深い事情があるのではないか」という思いからだ。

 武田さんは「裁判を通じ、すべての子供に幸せになってもらいたいという思いを強くした。子供たちが裁判員になる日のために私の経験を伝えたい」と語る。
集中審理で進められる裁判員裁判は期日が1週間を超えることもあるだけに、裁判員が負担を感じるケースも少なくない。

 「まず裁判所まで行けるかが心配だった」と話すのは編集者のやまざきたけしさん(46)。1月に東京地裁で強盗致傷事件の裁判員を務めた。脊髄(せきずい)小脳変性症のため体の一部が自由に動かず、普段は歩行器を使用している。

 参加への不安もあったが、地裁に相談すると、自宅からの往復に使ったタクシー代に補助が出ることになった。公判中は裁判官が車いすを押してくれた。

 やまざきさんは同じく障害を抱える人々に呼びかける。「体調と相談しながら参加すればいいのだから、尻込みすることはない。設備に地域差はあるかもしれないが、まずは裁判所に相談してみてほしい」

 会社員の松下華子さん(26)は大阪地裁で強盗致傷事件を担当した。「今までは刑を重くして罪を償うべきだと考えていたが、裁判員を経験してからは被告がなぜ犯罪を起こしてしまったのか、背景を考えるようになった」と心境の変化を感じている。

 勤務先の特別休暇制度を利用したため、公判中は出勤扱いとなった。「私は会社が応援してくれたおかげで参加できた。体験者が『裁判員は怖くないですよ』とアピールすれば、企業が応援する風潮になり、より参加しやすくなるはずだ」と訴える。
主婦の相場裕美さん(44)は昨年10月、東京地裁の前で立ち尽くしていた。裁判員の選任手続きで訪れたが、建物を見た瞬間、足が動かなくなった。

 相場さんは15年前、通勤途中に地下鉄サリン事件に巻き込まれた。事件の影響で、今も心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの後遺症に苦しむ。これまでも事件が起きた霞ケ関駅の利用は避けてきたが、選任手続きを欠席すると罰則があると聞き、出向いた。

 相場さんは「オウム幹部が裁かれた場所にいたくないという気持ちだった」とした上で、「犯罪被害者は、裁判所も含めて事件に関係する場所には行くだけで大きな負担となる。候補者を選ぶ際には基礎調査を行うなど、慎重に手続きを進めてほしい」と訴える。

 こうした負担について、元裁判官の山口毅彦福岡大学法科大学院教授は指摘する。「裁判官は職業として割り切っている面があるが、いわばボランティアの裁判員にどこまで強いることができるのか。支援体制も含めて議論が必要だ」

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