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配偶者からの暴力(DV)問題

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  • from: 21世紀さん

    2011年11月20日 22時26分23秒

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    【ベラルーシから見た福島】

    (上)甲状腺がんの不安
    2011.11.19 08:32
    15歳で甲状腺がんの摘出手術を受けたリュドミラさん。首には今も傷跡が残る=ミンスク市内
     女性の首から胸のあたりには、ネックレスのようなU字型の傷跡が残り、のどには筋肉を切除したくぼみがあった。

     「今はなるべく気にしないようにしている。そうすれば他人も気にしなくなるだろうから」。そう話すリュドミラ・ウクラインカ(35)は、旧ソ連・ベラルーシの首都にあるミンスク教育大で心理学を指導している。

     リュドミラは、1986年にベラルーシの隣国・ウクライナ(旧ソ連)のチェルノブイリ原発で事故が起きた際、原発から北約300キロにあるモギリョフ市の祖母の家で過ごしていた。しかし、原発事故を知ったのは1年以上たってから。その間、森で採ったキノコや野いちごを食べた。周囲では放射能汚染の影響を心配しロシア側に避難した人もいたが、一家はつてがなく移住できなかった。

     事故から5年後の15歳のとき、健康診断でがんが疑われ、精密検査で甲状腺がんと診断。ミンスクの病院で摘出手術を受けた。胸やのどの傷は手術の際のもので、傷を隠すためにえりの長い服を着るなど精神的に苦しんだ。

     現在も毎日ホルモン剤を飲む生活が続くが健康状態は良好だ。ただ、6歳の長女、アンナが体調を崩すたび「放射能の影響ではないか」と不安になる。「あのときロシアに知り合いがいたら…」と声を落とした。

     甲状腺の定期検査をしているブレスト州立内分泌(ないぶんぴつ)診療所所長、アルトゥール・グリゴロビチ(44)は「1グレイ(グレイ=吸収放射線量)以上の放射線を受けた人には遅かれ早かれ影響は出る。影響は100年は続くだろう」と断言した。

      ■  ■  ■

     91年に独立したベラルーシは人口約970万人で面積は日本の半分程度。チェルノブイリは国境に近い。

    事故は86年4月26日に起きたが、旧ソ連はすぐに公表せず、海外からの指摘で発覚した。事故後1週間で原発から半径30キロの住民は強制移住させられたが、それ以外の地域では長期間事故を知らずに過ごした住民もいた。4年後からベラルーシやウクライナでは子供の甲状腺がんが多発。事故で広範囲に放出された放射性ヨウ素が原因とされる。

     ヨウ素は、新陳代謝に必要な甲状腺ホルモンの合成に欠かせない必須元素で、特に成長途上の子供の甲状腺にたまりやすい。だが、体は放射性か、そうでないか区別できない。原子力事故の際には放射性ヨウ素を取り込む前にヨウ素を満たすためにヨウ素剤の服用が予防になるとされる。ポーランドではこの薬品が配布されたが、ベラルーシでは配布されなかったという。

     ヨウ素は海藻に多く含まれるため、内陸のベラルーシでは慢性的にヨウ素が欠乏し、取り込みやすい状況があったとの指摘もあるが、結果的にベラルーシでの0〜18歳の小児甲状腺がんの患者は事故後14年間で882人。事故前11年間の患者が7人だったことと比べると劇的に増加した。一方、ベラルーシの西隣のポーランドではほとんど出ていない。

      ■  ■  ■

     東京・霞ケ関の文部科学省で10月に開かれた福島第1原子力発電所事故の勉強会。ホルモンの働きを診る内分泌外科医として医療に携わり、現在は長野県松本市長を務める菅谷昭(67)は意見を求められ、チェルノブイリ原発事故の教訓を生かすべきだと訴えた。

     菅谷は事故から5年後、日本の医療団の一員に加わり、ベラルーシを訪れ、原発事故による甲状腺がん患者の治療に携わった。

     その経験をもとに菅谷はいう。「チェルノブイリの低濃度放射能汚染地帯で何が起きているのか。福島のこれからのために知るべきことだ」

           (敬称略)

         ◇

     旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故から25年。9月に隣国のベラルーシを訪問した日本医科大の清水一雄教授を団長とする健康被害調査医師団に同行し、事故の影響が続く現地を取材した。ベラルーシの経験から福島第1原発事故を考える。

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from: 21世紀さん

2011年11月20日 22時29分56秒

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「Re:【ベラルーシから見た福島】」
(下)子供の長期健康調査不可欠
2011.11.20 14:24 (1/2ページ)

手術の前日、清水教授の診察を受けるエレーナ・チモシュクさん(左)=ミンスク第10番病院
 福島県は10月、18歳以下の子供約36万人を対象に甲状腺の健康調査を始めた。調査は2年ごと、20歳を超えると5年ごとに生涯にわたり実施する方針だ。旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故の周辺で子供の甲状腺がんが増加したことを教訓とする対応で、調査では甲状腺疾患に多い、しこりを調べる触診に加え、超音波診断装置も使用。異常があれば組織を採取して精密検査する。

 今秋、チェルノブイリに近いベラルーシでの健康被害調査の医師団を率いた日本医科大教授の清水一雄(63)=内分泌外科=は「福島はチェルノブイリのようにヨウ素欠乏地ではなく、放出された放射線量も低いため、単純に比較できないが、日本でも甲状腺がんは多発するはずだ」と予想する。ただ、長期の健康調査ができるかどうか未知数だ。

 清水は「長年にわたり定期検査を実施することで、受診者はこれまでの何倍にもはね上がる。その分、放射能の影響の有無にかかわらず、がんなどの病気が見つかる可能性は高くなり、医療現場は対応を迫られる」との見方を示した。

 福島県は約36万人の健康調査に対応するため、県内だけでなく、日本甲状腺学会など県外の機関や医師に協力を要請している。

 だが、同学会の会員は約2千人。超音波診断装置を扱える医師や技師、手術が必要な場合は外科医の確保が必要となるが、清水は「現状ではとても手が回らないだろう」と懸念する。

  ■  ■  ■

 チェルノブイリ原発事故から25年経過し、ベラルーシでは、健康だった人が加齢とともに病気になったり、事故当時に胎児だった人ががんを発症したりするケースが出てきた。

 エレーナ・チモシュク(26)は首に違和感を覚えて検査を受けると、8月初旬に左甲状腺に直径約1センチの腫(しゅ)瘍(よう)が見つかった。チェルノブイリ原発事故当時は1歳。原発の北約120キロのベラルーシ南部のゴメリ州にある祖母宅で過ごしていた。

これまで、健康不安を感じたことはなく、周囲にもがんなどの病気になった人はいなかった。9月末にミンスク第10病院で甲状腺腫の摘出手術を受けたが、突然の甲状腺異常に「まさか自分が病気になるなんて」と驚く。

 また、事故当時、まだ母親の胎内にいたアリョーシャ・スビャトーシク(25)は、放射能汚染地域が多いブレスト州ピンスク市近郊の村で育ち、5年前に赤十字の移動検診で甲状腺がんが見つかった。手術を受け、今は体調は良好だが「きっと事故との関係はあると思う」と話す。

  ■  ■  ■

 「当初は10年から15年で甲状腺がんの発症数は減少に転じると思ったが、そうはならなかった」と話すのはベラルーシ医学再教育アカデミーの内分泌科医、マキシム・ロシチク(32)。放射線による子供の甲状腺がんは、被(ひ)曝(ばく)から比較的早い段階で発症すると考えられていたため、大人になってからの発症が絶えないのが意外だったという。「子供のころ放射線にさらされた人が今になってがんを発症する。将来的にどのような病気が出るのか予想できない」と続けた。

 ベラルーシ赤十字社総裁、ヴィクトル・カルバノフも「今、新たに女性の乳がんなどの症例が増えている。事故による健康への影響は新しいステップに入りつつある」と述べた。

 当初、症状がなくても甲状腺がん患者が増え始めるのは原発事故から4年後との研究がある。「まだ時間はある。今のうちに医師や技師を増やし、来たるべき事態に備えなくてはならない。今は医療現場へのフォローを第一に考えるべきだ」と清水は訴えた。その一方、福島原発事故の被害者には「少しでも不安があるなら、年1回の検査を絶対に受けてほしい。重要なのは早期に病気を見つけ、適切な治療を受けることだ」と助言した。

       (敬称略)

 川瀬充久が担当しました。

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