カダフィはいよいよ「中東の狂犬」の本領をは発揮してきた。
　２２日のカダフィの演説は、尋常のものではなかった。
　「家を一軒、一軒回って、デモ参加者を殺せ」「カダフィは血の最後の一滴まで戦う」「革命だ、革命だ、革命だ」と腕を振り回しながら、鬼のような顔つきをして、６０分間も絶叫するという凄まじさであった。
　その上、アフリカ南部から傭兵を雇ってきて、丸腰の市民を狙い撃ちにはする、外国人の経営する会社の事務所にまで乱入して、すべてを強奪するという悪逆非道をやらせている。
　これでは、長年カダフィに仕えてきた。軍や閣僚までが、呆れ果てて、離反し始めるのも当然である。
　しかし、反体制派も、こうなると、成功か、「中東の狂犬」による惨たらしい死か、の岐路に立たされているのだ、もう後には引けないのだ。
　反体制派の勝利を期待し、祈るばかりである。
　村上新八