野田首相は、１０日にＴＰＰ審議参加の決意表明をすると予告していたが、ＴＰＰプロジェクトの提言を受けて、党三役と協議した結果、決意表明を一日延期することにした。
　新聞は、この理由を党内の反対派に配慮したためとしている。が、一日くらいでは冷却期間にもならないし、そんな配慮は無意味である。一日延期に意味があるとすれば、予想外に反対論が多いので、ＴＴＰ審議参加の意志は変わりないが、その意思表明の文章に手を加える必要を感じたからではないか。
　テレビの報道番組などでは、これをとらえて、求心力の低下だの大きなつまづきだのと、騒ぎ立てる手合いがいるが、安全運転をモット－にする野田らしい判断であると思う。問題はどのような言い回しで意志表明をするかである。それを見守りたい。
　村上新八