ＡＰＥＣに出席している野田首相は、ロシアのメドベ－ジェフ首相と会談し、エネルギ－開発、シベリア開発などの面での経済協力と同時に、長年の懸案の北方４島問題について、静かな環境で話し合い、これを解決して、平和条約の締結に努力することに合意したという。
　ロシアは、先に四島の領有を確かなものとするために、メドベ－ジェフはじめ閣僚が北方４島を視察している。
　その考えが変わったとも思えないのに、今度のＡＰＥＣでは、いきなり柔軟な姿勢に豹変した理由がさっぱり分からない。その本気度は疑わしいと思う。
　領土問題は棚にあげいておいて、日本から経済協力だけ引き出そうとするのが、今まで一貫したロシアの姿勢であったことからも、どうも信用できかねる話である。
　村上新八