野田首相は、消費税増税案を閣議決定した。野田の政治生命を掛けての戦いの宣戦布告みたいなものである。
　しかし、民主党は一枚岩ではない。小沢は、これに断固反対しており、小沢派に反対を呼びかけ、これに応じて、小沢に近い何人かの副大臣、政務官が辞任した。
　小沢の反対理由は、マニフェストに反するということに尽きるが、マニフェスト作成の際の財源見込みに誤りがあったし、その後の世界情勢の変化、つまり円高やEUの経済混乱、更には、東日本大震災、福島第一原発事故による放射能汚染被害などの大打撃が発生したことから、マニフェストが守れくなったものである。
　それでも、財源があれば別だが、小沢は、その財源については一言も言わず、ただ財源はあると言っているだけである。その財源がないことは、２年に亘る「事業仕分け」が些細な結果に終わったことからも明らかである。
　これでは、聞き分けのない、がきのイチャモン付けと何も変わらない。
　それに同調する陣笠もだらしない話である。亀井静香と袂を別かった今民新党の面々のほうがよほど骨があると思う。
　村上新八