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【政治・経済】
竹中元大臣の“懐刀”がエイベックスの役員から外された
2010年03月30日 掲載
元経済キャリア岸博幸氏　竹中元大臣の“懐刀”がエイベックスの役員から外された

慶大教授と二足のワラジ生活だったが……

　歌手の浜崎あゆみや倖田來未らが所属するエイベックス・グループ・ホールディングス（ＡＧＨＤ）が、経営体制の大幅見直しを発表した。４月１日付で純粋持ち株会社となり、現行１３人の取締役も７人に半減させる。
「残った７人のうち、社外取締役３人を除けば皆、トップの松浦勝人社長をはじめ、エイベックスの創業メンバー。外部招聘の役員を外し、子飼いの役員で組織を固めることで、松浦社長の権限を強化するのが組織改編の狙いでしょう」（音楽業界関係者）
　取締役を外れたメンバーを見て、驚いた。小泉内閣時代に竹中平蔵大臣の側近秘書官として、不良債権処理や郵政民営化にかかわった元経産官僚の岸博幸氏（４７）が含まれていたのだ。
　岸氏は０７年６月から非常勤取締役を務めていた。それがお役御免になったのである。ＡＧＨＤ広報室は「映像配信関連の子会社の取締役としてグループ内にとどまり、引き続き幅広い能力を発揮してもらう」というが、岸氏がＡＧＨＤの取締役になったのは「次世代のメディア戦略について高い見識を持つ岸氏の意見を弊社が求めた」（同）のが理由だ。
　岸氏は０６年に竹中の議員辞職にあわせて経産省を退官した後、０７年から慶大准教授（現教授）に就任した。最近は「脱官僚派の元霞が関キャリア」として、ワイドショーに引っ張りだこ。何かにつけて、民主党政権批判を繰り返している。
「あるメディアの企画で、動画配信サイトの『ニコニコ動画』を絶賛したこともあります。ニコ動を主催するのは、ドワンゴの１００％子会社のニワンゴ。ドワンゴの筆頭株主はエイベックスです。論調が分かりやすい人ですね」（ＩＴ業界関係者）
　今後は誤解を避けるために学究生活に軸足を置くのだろうか。