幹事長人事で野田氏「きょう中にがんばります」
2011.8.30 11:01

　民主党の野田佳彦新代表（５４）は３０日午後、衆院本会議での首相指名選挙で菅直人首相の後継となる第９５代、６２人目の首相に選出される。野田氏は同日午前、党役員と閣僚人事の調整を続けた。組閣は９月２日が有力だが、５日にずれ込む可能性もある。

　幹事長など党役員人事について野田氏は、早ければ３０日中にも決定したい考え。党役員、閣僚人事に関しては、党内融和の観点から代表選で海江田万里経済産業相を支持した小沢一郎元代表系の議員も処遇する方針。

　幹事長には、川端達夫衆院議院運営委員長、代表選を戦った鹿野道彦農水相らの名前が浮上、小沢氏に近い輿石東参院議員会長を推す声ももある。野田氏の選対顧問を務めた岡田克也幹事長は重要閣僚として起用される見通しだ。

　野田氏は宿泊先のホテルを出る際、焦点となっている幹事長人事に関し、記者団から「きょう中に発表できるか」と問われると、うなずいて「頑張ります」と語った。

　財務省では、入り口で待ち構える記者団に、組閣へ向けた意気込みを聞かれ、「身の引き締まる思いだ。しっかりやります」と決意を述べた。

　野田氏は、国民新党の亀井静香代表と国会内で会談し、連立継続を確認する。組閣に先立ち、自民、公明両党など野党に政策協議も呼びかける方針。当面は自公両党との協調路線を前面に掲げ、東日本大震災からの本格復興に向けた平成２３年度第３次補正予算案の早期編成と成立に全力を挙げる構えだ。

　首相指名選挙は衆院に続き、野党が多数を占める参院本会議でも行われる。１回目の投票では決まらず決選投票となるが、野党共闘は成立せず、参院でも野田氏が多数を得て首相に指名される見通しだ。