生命倫理の境界を跨って窮理すること自身を問うて来た大学は結局、自己の在り処を尋ねる機関としては形骸化してしまっており、その事実が露呈するのももはや時間の問題だ。なぜなら、その使命として次のような解消し難い二律背反を抱え込んでしまっているから。すなわち
The first of discovery／The end of distinction。
技芸(云わばメジャースケール)と銀河鉄道（マイナー）

前者は感覚の眼・理知の眼・黙想の眼という爬虫類の原型にでも帰るのかと冷笑される様な結論と虚しさがとどの詰りだし、後者は四方系・辺縁系・非線系という、収める宝庫が存在するのかと糺されたい様な采配と寂しさが払拭仕切れないだろうから。そして他ならずそういうことを私たちはもうすでに了解してしまっているのだった。