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from: とさん
2025/12/27 13:28:00
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日本と世界の博物館
2025年もとうとう終わり。前の冬季のオリンピックとパラリンピックの合間に始まったウクライナ存亡の危機は、国民の生命を消耗しながらロシアの執拗な領土欲の前に崩壊直前です。後発のイスラエルのガザ侵攻は、きっかけを与えたハマス勢力の根絶を目指し、周辺国まで理由を立てて攻撃しています。ガザの根絶だけでは済まないようです。
そんなどうしようもない戦争は、世界の半数程度を巻き込んだ世界大戦で懲りたはずなのに、戦勝国が今の戦争を引き起こしたり関わったりしていることは、残念なことです。一部の報道では、中国を怒らせた高市総理の発言責任を問うています。しかし、際どい質問をした野党もその意図が気になります。もっとも、総理がサービスで加えた発言が問題視されてもいます。でも、達観すれば、そんなことが問題ではなく、戦勝国が紛争を引き起こそうとしていて、高市さんがそれに水を差しただけです。なぜ、習近平氏があんなに気にしているのか、そのことがもっと重要な意味のようです。
これって、大国に対して、昔政治舞台でも流行った、蜂の一刺し、になるかもしれません。騒動にしている習氏は、騒ぐことで毒を自ら素早く体に回しているのかもしれません。見たいのことはわかりませんけれどね。
さて、観点を変えると、兵器は戦時中に大きく発展することが多いようです。日本では動きが鈍いのでウクライナやトルコのように機敏でないかもしれませんが、振り返ると、その技術は戦争の過酷さの痕跡であり、一方で、その後の科学技術の礎にもなります。その足跡を振り返って辿ることは、大きく進歩した科学の知見や技術情報を知ることになり、現代の製造業の競争の重要な推進機になるはずです。
ところが、日本には実機展示があんまりありません。それは、敗戦国だからです。残っていたそれなりに多数の様々な痕跡も、価値のあるものは戦利品として、それ以外は焼却、スクラップ、海没処理されたりしたからです。
でも、です。
戦後復興で日本は技術を進展させて、世界のトップの発展を遂げた、って聞いたことはないでしょうか。じゃぁ、その痕跡はありますか?画像で?当時のニュース映像で?紙面資料で?博物館で、日本の高度経済成長を実感できる博物館がありましたか?産業製造物は、兵器と同じ工業製品です。実物の中に本当の情報が含まれています。考古学の痕跡と同じです。でも、考古学の痕跡である遺跡は、保存プロシージャが法律で決まっていますが、日本の発展の遺物は、ほぼ、四散し、スクラップです。あと数十年もすれば、証拠もない伝説になることは確定的です。すでにいろんなものが失われてしまって、記憶と共に消えているからです。ブリキからセルロイドに、底質プラスチックからスチロール樹脂や多様な素材へ。そんなもの、ほとんど残っていません。
記録ドキュメンタリーや映画、公共放送もプロジェクトXなどのような番組を制作していますが、詳細な技術については含まれていなことが多く、人間ドラマに終始しています。それは視聴者のレベルに合わせたため?製作者のレベルが限界があるから?そういう作品なので国民の関心が育たない?国の動勢である国民が、そもそも関心がないなら仕方ないですよね。責任は文科省?一部の技術は高度なレベルに維持しているけれど、それも崩壊の足音が聞こえます。超大企業のリコールは不祥事はその兆候とは無縁なんでしょうか。日本が技術で盛り返すには、そのリザーブとしての国民が基本となるけれど、少子化と、関心の低さで、本当に復興できるんでしょうか?技術は人間ドラマで自然と湧き上がってくるんでしょうか。
結局は、日本人は、日本の中心の関東の人も含めて、浪花節が大好きなんですね。
欧米と違うのは、根底にある技術への考え方の違いのようです。日本は技術を「流動的なプロセス(現場の知恵や熟練)」と捉え、欧米は「結晶化された成果物(マシーンそのもの)」として尊ぶ傾向があるという指摘もあるそうです。日本では技能やノウハウのようなヒト依存で、欧米では科学的に分析し技術にしている、というと良いでしょうか。日本の代表産業の一つの工作機械メーカーは、まさしく欧米の思想に対抗して頑張っていますが、ユーザー全てがその考えを消化できているかは別の問題かもしれません。大多数の日本国民にとっては、技術屋は、オタクでマニアで精神的に高尚ではないのでしょう。人間の心の方が大切で、やっぱり浪花節文化が影響しているようです。
日本では戦時中にある意味最も昇華したように、「伊勢神宮の式年遷宮」に象徴されるような、形あるもの(実物)を残すことよりも、それを作る「技(無形)」を継承することに価値を置く文化があります。そう、崇高な精神です。現代の政治も精神です。幸せな国民生活を構築する具現策よりも、幸せそのものを目指す方式です。
精神とも関連するのか、兵器への忌避感も異常に強いことも課題です。兵器は、交通事故の自動車と同じ関係、というふうには絶対に受け止められないようです。兵器が高度な技術の集積であるという認識はありつつも、戦後の平和主義教育の中で、それらを「技術史の遺産」として堂々と国立博物館に展示することへの心理的・政治的な抵抗感(アレルギー)が長らく存在したことも否定できません。現在、国立科学博物館などは「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」の登録制度を進めていますが、依然として大規模な実物を網羅的に収蔵・展示できる施設(特に経済効果と技術レベルの高い航空・船舶分野)は、国レベルでは限定的なままとなっています。そうしてる間に、昭和、平成の実物遺物は消滅していきました。
これから人口減少が進めば、保存に供する土地は入手できても、維持管理する経費は確保できないでしょう。そういう背景で、日本には木製の手織り織機以外の産業技術博物館にはふさわしくないのかもしれませんね。
海外旅行に行ったら、ぜひ、現地の産業博物館を訪れてみてください。説明文の内容すら、知識レベルの差を感じられるかもしれません。-
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