「Fate/Zero」
　『Fate/Zero』第25話。
　聖杯戦争終結とエピローグ。
　聖杯を破壊した事によって意図しない惨劇を起こしたものの、そんな中で一人を救えた事と、穏やかな時間を手に入れられただけ切嗣は幸せな最後を迎えられたと思います。
　けれど、正義の味方という理想を追い求めてしまった結果、自分の幸せを見失い、それでも何も成し遂げられなかった切嗣の生涯を思うと穏やかでありながら物悲しいラストでしたね。

「最後の令呪」
　『Fate/Zero』第24話。
　ついに戦いに終止符が……。
　前回から続いているセイバーVSバーサーカー戦ですが、バーサーカーの荒々しい戦いは迫力があるものの、バーサーカーのセイバーへの憎しみの理由が描かれていないので面白味が足りなかったです。オリジナルエディション版では描かれていると信じたいところですが……。
　さて、マスターの方でも切嗣と綺礼の決戦が……。こちらは、綺礼の人間離れした凄さが目につきましたね。
　そして、聖杯の本質が明らかに……。聖杯の真実を知った切嗣に、何も知らないまま令呪によって望まない行動を強制されるセイバーの表情と絶叫は痛々しかったです。
　結局、セイバーにとっては傷つくだけで何も為せないまま終わった悲惨な戦いでしたね。

「最果ての海」
　『Fate/Zero』第23話。
　ライダーVSアーチャー、セイバーVSバーサーカーというサーヴァントの頂上決戦。
　ライダーVSアーチャーの最強宝具同士の激突、セイバーVSバーサーカーの白兵戦、どちらも見ごたえがありましたけど、やはりライダーVSアーチャー戦が面白かったですね。
　ライダーVSアーチャー戦では最強宝具の威力と演出に圧倒されました。けれど、それ以上にライダーの勇姿に見入ってしまいました。高みに挑み続けるライダーは本当に格好良かったです。

「この世全ての悪」
　『Fate/Zero』第22話。
　最終決戦へと臨むそれぞれの様子が描かれますが、アニメだと原作の心情描写が描ききれていないのでイマイチでした。
　特に綺礼が酷い。台詞だけでは綺礼が戦に臨む理由は分からないと思うんですけどね。原作通りといえばそうなんですけど……。
　けれど、ウェイバーとライダーは良かったです。原作で好きなシーンの一つなので原作通りに作ってくれたのは嬉しかったです。
　それにしても、このウェイバーとライダーは良いコンビですよね。他の陣営が歪んでいるだけにこの真っ直ぐな二人を見ていると本当に和みます。

「双輪の騎士」
　『Fate/Zero』第21話。
　セイバーのバイクとライダーの戦車によるカーチェイスはクオリティが高く、迫りくる岩塊をセイバーがバイクで突破するシーンは見ごたえがありました。
　そんなセイバーとライダーの戦いがあった一方で、謀略による悲劇が……。
　嵌められた雁夜があまりにも痛々しかった。全てをかけてやってきた事を否定された雁夜の嘆きは虚ろで、作中で最も悲痛だったかもしれません。
　そして、その嘆きを仕組んで見物していた二人は本当に外道でしたね。よく他人の不幸は蜜の味と言いますが、この二人にとっては他人の破滅は美酒の味といったところでしょうか。

「暗殺者の帰還」
　『Fate/Zero』第20話。
　おや、原作と違って切嗣がウェイバーではなく時臣を狙いにいくとは……。これは、原作のようにウェイバーを狙うよりも理にかなってるかもしれないし、時臣の死の判明を前倒しにする上手い改変だと感心しました。
　ウェイバーの休息は原作だとライダーが霊体化して姿を消していても違和感がなかったんですけど、アニメだと少しシュールな光景でした。そんな少しシュールな光景ですが、一見して豪放磊落なライダーの隠された後悔が垣間見える良いシーンでした。
　そして、アイリスフィールと舞弥がいいです。二人からは切嗣が決して迷わないように支えようとする強い想いを感じました。ランサーに執心していたソラウとは違って、この二人は本当に良い女だなと思いますね。

「正義の在処」
　『Fate/Zero』第19話。
　前回に続いて切嗣の回想。
　ナタリアと行動を共にして世界の理不尽さを目の当たりしてすっかりと荒んでしまった切嗣が痛々しい。前回のAパートではあんなに笑顔の眩しい少年だったのに、すっかり無表情な青年になってしまってる。
　最後がまた痛々しい。小を犠牲にして大を救う切嗣の正義はどこまでも自分を追い詰めてしまっているので本当に痛々しい。切嗣が救いたかったのは本当は逆だっただろうに……。

「遠い記憶」
　『Fate/Zero』第18話。
　ここで切嗣の回想が……。
　南の島での平凡な日常が人が次々と殺されていく惨劇へと変わってしまうのは凄惨の一言でした。
　凄惨といえば、切嗣の変化もそうですね。笑顔が眩しい子供だったのに、最後には完全に目が死んでましたからね。あれは惨劇以上の痛々しさがありました。

「第八の契約」
　『Fate/Zero』第17話。
　時臣の扱いが酷かったですね。そして、綺礼とアーチャーの会話が白々しすぎでした。
　時臣の何が酷かったかというと心情描写がなかったせいで凜との別れが淡白なものだった事です。シーンだけ見ると原作に忠実ではあるんですけど、やはり心情描写がないと物足りないですね。
　そして、綺礼とアーチャーは物凄く悪い顔でとんでもなく白々しい会話をしてました。表情にしろ、会話にしろ、悪意がにじみ出てましたね。
　あと、時臣の顔芸には少し笑いました。

「栄誉の果て」
　『Fate/Zero』第16話。
　ランサーが不憫すぎる。そして、切嗣が外道すぎる。
　いや、本当にランサーが不憫でした。セイバーとの決闘は誇らしく清々しかったというのに、最後があまりにも無惨で同情します。
　不憫といえばケイネスも相当でしたね。ランサーとセイバーの決闘における状況判断は正しかったですし、切嗣との駆け引きによる判断も間違ってはいなかったんですけどね。ただ、切嗣がケイネスの想像以上に悪辣だっただけで……。
　いや、本当に切嗣のやり口は外道でしたよ。まぁ、殺し合いでは確実な勝利こそ優先されるべきものなんですけど、ケイネスを騙し、正面からの戦いを望むランサーを罠にかけて陥れるので悪辣さがより際立ってましたね。

「黄金の輝き」
　『Fate/Zero』第15話。
　ついにセイバー最大の見せ場が。荘厳な雰囲気の演出がエクスカリバーの凄まじさと美しさをより一層際立たせてましたね。けれど、その輝きがただ美しいだけでなく、実は理想を追い求めたゆえに破滅したセイバーの悲劇の象徴でもあるというのが奥深いですね。
　そういえば、ジャンヌが映像化してましたね。設定資料では姿を見た事がありましたけど、映像化されるとは思ってませんでした。設定資料で見た事のない人はセイバーにそっくりなジャンヌの姿が気になっていたんじゃないかと思うのでこれは良い演出だと思いましたね。

「未遠川血戦」
　『Fate/Zero』第14話。
　相変わらず物凄いクオリティでした。
　特に凄かったのはアーチャーとバーサーカーのドッグファイト。原作を完全に再現したクオリティの高さは凄いの一言でしたね。ただ、自分としてはもう少しスピードを落としてくれた方が見やすかったかな。
　それと、話としては時臣と雁夜の対立が良かったです。お互いが自分の間違いに気づかないまま溝を深めて相容れないまでになってしまった二人の対立は面白かったです。もっとも、そう思うのは原作を読んでいるからなんでしょうけどね。

「Fate/Zero 3巻」
　漫画版です。
　そういえば、今まで漫画版の感想を書いた事はありませんでしたね。
　漫画版はクオリティが高いです。画力が高く、原作を丁寧に描いてますし、戦闘ではアニメ以上の凄みを感じました。
　さて、3巻ですけど、グロいの一言に尽きます。何故なら、龍之介とキャスターの凶行が実に忠実に描かれているから。原作に忠実なのは好感が持てるんですけど、絵でみるとここまでグロテスクだったとは……。

「Re:Fate/Zero 一挙配信」
　あれ？ てっきり見れないと思っていたのに普通に見れてしまった。
　せっかくなので、オリジナルエディション版の感想でも。
　とはいえ、てっきり見れないと思っていたのでTV版との違いがおおまかにしか分からない。こんな事なら事前に見直しておくんだったと少し後悔しました。
　まぁ、細かいところはともかく、TV版で省かれて不自然だったり物足りなさを感じていたところがなくなって完成度が上がっているように感じました。
　他の回のオリジナルエディション版も見てみたくなりましたが、さすがにBOXを買う余裕はないんですよねぇ……。

「Fate/Zero 一挙配信」
　明日、ニコニコ生放送で『Fate/Zero』前期全13話が一挙配信されます。
　しかも、11話と13話はオリジナルエディション版なのでぜひとも見ておきたいんですが、一般会員なのでおそらく見れないでしょうね。特に11話と13話は……。
　

「禁断の狂宴」
　『Fate/Zero』第13話。
　キャラに独自の思想があるので会話が普通に面白い。
　龍之介の宗教観、ライダーの人生観はキャラの魅力がでてます。
　ラストでは大海魔のスケールに圧倒されました。早く続きを見たいところですが、続きは4月からなんですよね。
　まぁ、間が空いてしまうのは残念ですが、その分クオリティの心配がないのがいいですね。最大の闘いを最高のクオリティで見れると思うと今から楽しみです。

「聖杯の招き」
　綺礼とアーチャーの会話が面白かったです。
　ただ会話しているだけなんですけど、キャラクターが作りこまれているので会話に奥深さと面白味があるんですよね。特に綺礼の愉悦のありかに言及し始めてからが面白い。
　そして、聖者が悪魔の囁きに耳を傾けてしまったような不穏な雰囲気のラストがまた良かったですね。

「聖杯問答」
　『Fate/Zero』第11話。
　まず、OPがなかったです。その気になれば所々を省略してOPを入れるだけの時間を作れたんでしょうが、あえてOPを削ったあたりこの聖杯問答への強い思い入れを感じました。
　それだけこの聖杯問答は作中屈指の名シーンなんですよね。その要であるライダーの王道を具現化した最強宝具にはクオリティの高さもあって圧倒されました。
　ただ、ライダーの最強宝具に力を入れた分、全体の作画のクオリティが低めだったのは少し残念でした。名シーンだけにクオリティを落とさないでいて欲しかったです。

「凜の冒険」
　『Fate/Zero』第10話。
　原作のエピソードを広げたアニメオリジナル回でしたが、凜と時臣の師弟としての様子や龍之介の追跡などを丁寧に描いていて面白かったです。
　とりわけ龍之介を追跡している時の惨劇を予感させるホラー映画のような不気味な雰囲気がとても良かったです。ただ、期待していたような惨劇がなかったのは少しだけ残念でしたけどね。

「主と従者」
　『Fate/Zero』第9話。
　とりあえず、ソラウが怖かった。ランサーのマスターになるために無抵抗のケイネスの指を折って令呪を譲渡するよう脅した際の淡々とした態度と無表情が物凄く怖い。
　アイリは相手に尽くすタイプですけど、ソラウのように相手に執着するタイプは怖いですね。なんせ相手の気を引くためには手段を選ばないんですから……。
　さて、そんなソラウとランサーに比べて、ウェイバーとライダーのコンビは相変わらず和みます。他の陣営のような思惑や悪意のない二人のやりとりは本当に楽しいんですよ。まぁ、たまにシリアスになったりもしますが、そこで暗くなったりしない気持ちの良いコンビなんですよね。