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  • from: 玖路さん

    2011年03月27日 05時36分06秒

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    銃姫


    その引き金を引けば、望んだ言葉を消し去ることができると言われる「銃姫」が、罪人オリヴァントによって盗まれた。メンカナリン聖教団の少年僧兵セドリックは、姉のエルウィング(左)、テロリストの少女アンブローシア(右)とともに、銃姫を取り戻すためオリヴァントを追う旅に出る――

    高殿円(たかどのまどか)著、MF文庫の『銃姫』について感想を。
    シリーズ全巻で十一冊。一年と少し前に完結しております。

    姉にべったりの頼りない少年セドリックが、自らの過去、そしてこれから待ち受ける運命、世界の秘密などなど、さまざまな試練に直面するたび、成長していく物語、なのかな。

    世界の発展度は十八世紀頃の地球文明ぐらい。ただし、人々は魔法が使えます。
    魔法は古代語によって構成される魔法式を唱えることで発動させるのですが、魔法使いは銃によって呪文を放つことでしか、魔法を使う事ができません。ですから魔法使いは魔銃士と呼ばれています。
    弾丸に呪文を込め、その弾丸を銃で撃つことによってのみ魔法は発動するのです。
    この辺は属性がどうこうとか、銃無しで魔法を撃つ方法とか、強力な魔法言語あれこれとか、結構細かい良くできた設定があって、紹介しきれません。どうも棄てプリの榊一郎さんなんかも設定の考案にアイディアを少し提供したとかなんとか一巻のあとがきに書いてあったような気がします。

    文体は女性らしい優しい表現が目立ちます。
    この作者の他の著書を読んだ事がないので、世界観に合わせた文体なのかどうかは分からないのですが、とても良く合っていると思います。
    特にキャラクターの心情描写はとてもいいですね。私では一生かかっても思いつかない文章ばかりです。

    そう、心情表現はいいのですが、ただちょっとキャラクターの造形に毒がないな、とは思いました。
    全員常識的で地に足が着いた考え方をしていて、いい意味でぶっとんだキャラが一人もいないので、若干物足りなく感じる人もいるかもしれません。

    ただ一巻から突きつけられた謎が、最終巻まで表に裏に付きまとうストーリー展開は、なんともモヤモヤさせられました。「銃姫」って一体なんなんだ! という疑問が、頭の中をずっとぐーるぐるです。ヒントはずっと与えられ続けていたのに、最終巻の半ばで明かされるまで、全然分かりませんでした。

    総評としては、わりと万人受けする良質なファンタジー作品、としておきます。

    キャラクター 7
    世界設定   9
    文章(筆力) 8
    構成     8
    ストーリー  8

    全体的にはレベルが高いのですが、個人的には何か一点突端な魅力が欲しかったです。せっかくいい魔法なんかの設定があるのに、バトル成分が少なめなのが不満だっただけかもしれませんが。

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