各研究棟が閑散としている、職員駐車場の車も少ない。今日は卒業式だ…あれから一年なんだな。
研究室に着く、あれこれやろうと考える。しかし私のデスクの上に、明らかに先生の字で置手紙…これをやれと？じゃあやるか、うん。研究棟内に誰もいないのをいいことに、棚の奥底にしまってあるボーズのスピーカを引っ張りだし、アンプをつないでウォークマンをがんがん鳴らしながら準備を進める。いつもと違う薬品を調合するわけか…これで量は合ってるのか？まあ混ぜてみよう。そんなこともしながら、測定の準備をしようとしたら、それこそ測定に使う装置(手作り)を、落として壊す…あぁぁ。これどうするよ？接着剤？いや、木ネジで強引に止めてしまえ。電動ドリルを引っ張りだし、底面にネジを突き立て、いざドリルの電源を入れたら…バッテリが足らん。結局ドライバーを持ってきて手回し、最後に出っ張った部分を無理やり押し込めようとトンカチで引っ叩くが…これ以上入らないな、どうしような。
頭を冷やすのに昼飯だ。研究室に戻ってきて、結局行きつくのは接着剤である。セメダインの速乾性のやつを縫って、しばらく放置。その間に別の実験をするのだが…なんだかすんなりいかないな。何かおかしい？いやそうでもない。オシロスコープとにらみ合い…安定しない。
オシロスコープのほうを終えて、さっきセメダインを塗り捲った装置…行けるな、さすが手作りだ。こちらでの測定は、ぼちぼち。数値がこうなるのは…薬品のせいだな。感触も、数値も現れてるしな。