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  • from: 庵主さん

    2010年09月24日 21時22分49秒

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    能の伝説と物語「西行」第一回


    名作能とその出典である、古来の伝説・物語の関連を歴史的にたどるシリーズ。

    能の題材として歴史上の有名人物をとりあげたのは、室町時代の世阿弥からはじまったと言われています。
    以降、能がテーマとして好んで採り上げたのは、源氏、平家、今昔、伊勢物語などに登場する、著名な貴族や武将たち。なかでもたびたび登場するのが、小野小町、業平、行平などの平安歌人でした。
    今回は平安期を代表する歌人、西行法師にフォーカスをあて、西行物語・山家集などの古典と、能「遊行柳」「江口」をそれぞれ比較してみていきたいと思います。


    ■西行

    西行(さいぎょう、1118年(元永元年)〜1190年3月23日(文治6年2月16日))は、院政期から鎌倉時代初期にかけての僧侶・歌人。父左衛門尉佐藤康清、母源清経女。俗名佐藤義清(さとう のりきよ)、法号は円位ともする。

    勅撰集では詞花集に初出(一首)。千載集に十八首、新古今集に九十四首(入撰数第一位)をはじめとして二十一代集に計265首が入撰。家集に『山家集』(六家集の一)『山家心中集』(自撰)『聞書集』、その逸話や伝説を集めた説話集に『撰集抄』『西行物語』があり、『撰集抄』については作者に擬せられている。

    ■生涯

    保延元年(1135年)18歳で兵衛尉に任ぜられ、同3年(1137年)鳥羽院の北面の武士として奉仕していたことが記録に残る。同6年(1140年)23歳で出家して円位を名のり、後に西行とも称した。その動機には、友人の急死にあって無常を感じたという説が主流だが、失恋説もあり、これは『源平盛衰記』に、高貴な上臈女房と逢瀬をもったが「あこぎ」の歌を詠みかけられて失恋したとある。近世初期成立の室町時代物語「西行の物かたり」(高山市歓喜寺蔵)には、御簾の間から垣間見えた女院の姿に恋をして苦悩から死にそうになり、女院が情けをかけて一度だけ逢ったが、「あこぎ」と言われて出家した、とある。この女院は、西行出家の時期以前のこととすれば、白河院の愛妾にして鳥羽院の中宮であった待賢門院璋子であると考えられる。

    西行出家の「失恋」をテーマに扱った現代作品に以下がある。

    1988年『西行』白洲正子(待賢門院)
    1990年『白道』瀬戸内寂聴(待賢門院)(?美福門院)
    1991年『西行花伝』辻邦生(待賢門院)
    2008年 三田誠広(待賢門院)
    1984年『院政期社会の研究』五味文彦(上西門院)

    他にも、西行の生涯を知る上で重要な書物の1つである「西行物語絵巻」(作者不明、二巻現存。徳川美術館収蔵。)では親しい友の死を理由に北面を辞したと記されている。

    出家後は心のおもむくまま諸所に草庵をいとなみしばしば諸国をめぐり漂泊の旅に出て多くの和歌を残した。讃岐国に旧主崇徳院の陵墓白峰を訪ねてその霊を慰めたと伝えらえ、これは後代上田秋成によって『雨月物語』の「白峰」に仕立てられている。なお、この旅では弘法大師の遺跡巡礼も兼ねていたようである。また特に晩年東大寺再建の勧進を奥州藤原氏に行うために陸奥に下った旅は有名で、この途次に鎌倉で源頼朝に面会したことが『吾妻鏡』に記されている。

    出家直後は鞍馬などの京都北麓に隠棲し、天養初年(1144年)ごろ奥羽地方へはじめての旅行。久安4年(1149年)前後に高野に入り、仁安3年(1168年)に中四国への旅を行った。このとき善通寺でしばらく庵を結んだらしい。後高野山に戻るが、治承元年(1177年)に伊勢二見浦に移った。文治2年(1186年)に東大寺勧進のため二度目の奥州下りを行い、伊勢に数年住ったあと河内弘川寺(大阪府河南町)に庵居。建久元年(1190年)にこの地で入寂した。かつて「願はくは花の下にて春死なん、そのきさらぎの望月のころ」と詠んだ願いに違わなかったとして、その生きざまが藤原定家や僧慈円の感動と共感を呼び当時名声を博した。

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