2009.5.29 19:08
　水俣病未認定患者救済の特措法案をめぐり与野党協議が続いているのを受け、熊本県の蒲島郁夫知事は２９日、東京都内で与党プロジェクトチームの園田博之座長や民主党の菅直人代表代行らと面会、水俣病の地域指定解除や原因企業チッソの分社化を懸念する地元被害者団体の意見を伝えた上で、法案の早期成立を要望した。

　関係者によると、園田座長は、地域指定解除について厳しい条件を法案に加える可能性を示唆したという。蒲島知事は面会後、「『地元の意見を重く受け止め、引き続き協議を続ける』と言ってもらった。今国会で成立させるという思いが伝わってきた」と手応えを感じた様子だった。

　一方、菅代表代行は「どのようなかたちが皆が納得する解決なのか。難しい問題も残っている」と今国会での成立に慎重な姿勢を示した。